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イベントレポート

新時代の触覚を開発せよ! ショッカソン2015潜入レポート

スマートフォンをはじめとして、今の私たちの周りには多くの“触れる”デバイスがあふれている。“触れる”ことが当たり前になった世の中で、これからどのような触覚が生まれ、育っていくのだろうか?

そんな触覚の未来を題材にしたイベントが、「ショッカソン(Shock-a-thon:触覚ハッカソン)」だ。大学や企業で開発された最先端の触覚デバイスを用いながら、参加者は今までにない新たな触覚体験を生み出していくこととなる。楽しみと刺激に満ちた、異色の体験型ハッカソンの様子をお伝えしよう。

開催の概要

ショッカソンは「最先端の触覚技術でイノベーションを起こす」ことを目的に、スパイスボックス、富士ゼロックス、TMCNの3社によって2015年9月23日と10月3~4日に開催された。2014年の初回に続く2度目の開催となった今回のショッカソンは、アイデアソンと製作を交え計3日間に渡った。

筆者が潜入したのは最終日のお昼ごろ。デモを行うまであと数時間という佳境に入った会場は、熱気と慌しさに包まれていた。 

参加者は数名でチームを組み開発に取り組む。 参加者は数名でチームを組み開発に取り組む。

ショッカソンの大きな特徴は、企業や大学の研究室が開発した数種類の触覚デバイスが貸し出されること。普段あまり触れることのない触覚デバイスを自由に使い、参加者はその特性を肌で感じながら新しい触覚作品を製作していくこととなる。それでは、実際に作られた作品たちを見ていこう。

「手のひらメッセージ」 by 手のひらメッセージ

名古屋工業大学星研究室が開発した「小型超音波集束装置」は、数十センチ離れた場所に微弱な力を加えることができるデバイスだ。「手のひらメッセージ」はこの力を利用し、手のひらの上に指で文字が書かれるような触感を再現する作品である。

手のひらに書かれた単語を当てるクイズや、ペンタブレットと連動して離れたところからメッセージを伝えるデモが体験できた。50音とアルファベットの全てを自由に組み合わせることが可能だが、その書き順をすべてデータ化するのに丸一晩かかり、とても骨が折れたと製作者の一人はしみじみ語っていた。 

「抱きしめくまきゅ」by 抱きしめリュック

「くまきゅ」は一見するとただのぬいぐるみだが、「ぎゅっとして!」と話しかけるとその腕でハグしてくれるという癒し系デバイスだ。人をキュンとさせたいという思いで作られたクマに抱きしめられると、老若男女を問わず思わず笑みをこぼしていた。

音声に反応してモーターが動く仕組みの試作には、会場で提供されたlittleBitsを用いたそうだ。また、ぬいぐるみもすべて一から手作りだというのは驚きである。 

「遠隔Kiss装置」by 触り砲台

慶應義塾大学南澤研究室より提供された「TECHTILE toolkit」は、音響信号を用いて触感の取得、編集、伝送が行えるプロトタイピングツールだ。これを使って開発されたのは、バーチャル空間の女の子とキスが楽しめるという夢のような装置。ただし実際には、(上の写真の)左の男性のキスの触感が体験者の口元に再現されるという仕組みだ。

筆者も体験させてもらったのだが、こだわりのこんにゃくゼリー製くちびるユニットも効果を発揮し、たしかにキスっぽい感覚がしっかりと伝わってきた。だだ、それよりも耳元で男性が激しく奏でるチュパチュパした音に意識が向いてそれどころではなかった。 

体験者は大体こういう表情になる。 体験者は大体こういう表情になる。

「どっとディスプレイ」 by足うらツーリズム

こちらは3つのモーターをiPhoneから制御することで、任意の点字のパターンを作り出す作品。点字を触覚で表示するディスプレイは市場に出回っているが、価格は数十万円ととても高額だという。この「どっとディスプレイ」は数千円で同等の機能を再現できるということで、実用化にも大きな期待が寄せられた。

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