イベントレポート
地方イベントに行こう!長野県発の「上モノラボ」は上田と東京のMakerの人間交差点だった
手作り自転車からしょーもないグッズまでの幅広さ
ハンドメイドバイシクル(北アルプス工房 タワーサイクルズ)
タワーサイクルズは、一人一人の体に合わせた手作りフレームの自転車を作る安曇野市のハンドメイドバイク工房だ。代表のチダリュウジさんは、長野県の電気メーカー製造事業所に就職したあと、「究極の一品一様」を求め自転車製作に転向。アメリカのポートランドにあるUnited Bicycle Instituteで、ポートランドを代表するフレームビルダーたちからフレーム設計/製造技術を学んだ。看板のない小さな工房で、一つ一つ丁寧に自転車を作り上げている。その丁寧なものづくりの姿勢が、お話する様子から伝わってきた。
自動リチャージロボ FOR INGRESS(kandre)
kandreさんが作ったのは、スマートフォンゲーム「Ingress」でリチャージをしてくれるロボットアーム。Ingressのポータルが攻撃されたという通知が指定したGmailアカウントに届くと、Raspberry Pi がそれを読み取り、パトランプが点灯。Arduinoがスマートフォンの電源を入れ、ロボットアームが動き、ロボットアームの先についているタッチペンがリチャージを行う。「こういうしょーもないものでも形になると、それを介して他の人とお話ができるのが面白いですね。Ingressに興味がない人でも、原理を伝えると面白がってくれます」(kandreさん)。
コロコロ革命(新里祐教)
Maker Faire Tokyoなど東京のイベントをはじめ、国内外のものづくり系イベントに出展し、ドローンにプロジェクションマッピングをしたり、脳波で迷路を作ったりと、次々と斬新な発想の作品を公開している新里祐教さん。彼が今回持ってきたのは、お掃除で使うコロコロ。この「コロコロ革命」という作品は、コロコロを転がすとそれに合わせて音が出るというこれまた「しょーもない」ものである。コロコロを転がすと掃除機の音が出る、女の子の声がする……等々。でもこのしょーもなさがまたMakerらしい。仕組みとしては、コロコロの中空部分に加速度/ジャイロセンサを仕込み、そのセンサの値をkonashiで取得、その値によってiPhoneアプリから音が鳴るとのこと。
Hanabi Run(エンタメイカー)
普段はゲーム会社でプログラマのお仕事をされているエンタメイカーさんも東京からの出展。Maker Faire Tokyo 2015では、ベッドに寝たままゲームがコントロールできる「寝るコン」で注目を集めていたので、ご存じの方も多いかもしれない。今回は同じ仕組みを使った、すのこでできたボード状のコントローラーを作成/展示。すのこコントローラーには、Arudinoが仕込まれており、体重を左右に動かすことでHanabi Runというゲームをプレイすることができる。来場者は皆、すのこの上で実際に体を動かし、ゲームを楽しんでいた。
会場にはワークショップスペースもあり、終日子供たちを含めたたくさんの人が参加。
飲食コーナーでは、地元の飲食店によるサンドイッチや、ソーセージなども楽しめた。