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椅子はその次代の技術と素材と思想の玉手箱——「デザインコレクションⅠ」(富山)

20世紀のデザイン史を代表する国内外の椅子デザインを紹介する「20世紀の椅子コレクション」が、富山県美術館で常設展示されている。現在も定番として販売されている名作から廃番となった珍しいものまで多彩な椅子を紹介している。

造形作品でもあり生活道具でもある椅子の魅力を体験

富山県美術館では、前身である富山県立近代美術館としての活動時期より、椅子を通じて20世紀のデザインの流れを捉えることを目指し、椅子のコレクションを行ってきた。約170種類の椅子コレクションは、本格的に椅子の大量生産が始まった19世紀以降の量産品で、発表当時のオリジナルではなく、収集の時点で生産されているモデルを収集している。

《ミッドウェイ1》旧帝国ホテルなどの設計で日本にもゆかりのある、世界的な建築家フランク・ロイド・ライトが1914年にデザインした。 《ミッドウェイ1》旧帝国ホテルなどの設計で日本にもゆかりのある、世界的な建築家フランク・ロイド・ライトが1914年にデザインした。
《クインタ》幾何学的でシンプルなデザインの建築が特徴のマリオ・ボッタが1986年にデザインした。日本では東京のワタリウム美術館を設計している、どことなく椅子とワタリウム美術館画の造形が似ているような気もする。 《クインタ》幾何学的でシンプルなデザインの建築が特徴のマリオ・ボッタが1986年にデザインした。日本では東京のワタリウム美術館を設計している、どことなく椅子とワタリウム美術館画の造形が似ているような気もする。
《上:光の椅子、下:ガラスの椅子》あまりの独創性ゆえ「クラマタ・ショック」という言葉まで生まれた、世界的な日本人デザイナー倉俣史朗が1968年(上)と1976年(下)にデザインした。 《上:光の椅子、下:ガラスの椅子》あまりの独創性ゆえ「クラマタ・ショック」という言葉まで生まれた、世界的な日本人デザイナー倉俣史朗が1968年(上)と1976年(下)にデザインした。
《右:イーストサイド、左:ウェストサイド》デザイナーや建築家で結成された団体「メンフィス」メンバーのエットーレ・ソットサスJr.とマルコ・ザニーニよるデザイン。 《右:イーストサイド、左:ウェストサイド》デザイナーや建築家で結成された団体「メンフィス」メンバーのエットーレ・ソットサスJr.とマルコ・ザニーニよるデザイン。
富山県美術館は展示台に置かれていない椅子は、座ることができる珍しい展示スタイルをとっている。なかなか座る機会のない椅子に座れるのでぜひ座り心地を試してほしい。 富山県美術館は展示台に置かれていない椅子は、座ることができる珍しい展示スタイルをとっている。なかなか座る機会のない椅子に座れるのでぜひ座り心地を試してほしい。

椅子というのは背もたれ、座面、脚の3つの構成要素しかない(スツールは2つ)シンプルなものなのに、土地柄や時代時代の最新技術、素材、デザイン的思想を込めることでこんなにも多くのデザインが生まれるのかと、展示されているコレクションを俯瞰して見ていて当たり前のことだがしみじみ考えてしまう。デザイン、建築に関わる人はもちろん、家具好きな人も楽しめる展示となっているのでぜひ足を運んでみてほしい。本展示は約3ケ月に一度コレクションの入れ替えが行われるそうなのでfabcrossでもまた紹介したいと思う。

デザインコレクションⅠ
会期:2018年4月12日(木)~7月16日(月) 9:30~18:00(入館は17:30まで)
会場:富山県美術館(富山県富山市木場町3-20)
入場料:一般:300円、児童/小・中学生/高校生/大学生:無料
※企画展観覧料でコレクション展もご覧いただけます。
休館日:毎週水曜日(祝日除く)祝日の翌日・年末年始
オフィシャルサイト:
http://tad-toyama.jp/
主催:富山県美術館

※記事初出時、文中に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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