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特別寄稿:フロンティアメイカーアメリカファブ施設紀行

ものづくりが好きでFabLifeに憧れていた僕がアメリカに行くまで

経済産業省が2014年に実施した「フロンティアメイカーズ育成事業」は、世界のニッチ市場で勝負するものづくりベンチャー志望者を海外に派遣し、現地でものづくりプロジェクトを実施するプロジェクトです。
今回はこの事業に採択され、アメリカで自作ギターアンプの試作開発をした九州大学の飯島祥さんに、現地での記録を全3回にわたって寄稿していただきました。
第1回では飯島さんの経歴からアメリカ渡航までを掲載します(編集部)。

発明クラブで経験したものづくりの楽しさ

真ん中が飯島祥さん 真ん中が飯島祥さん

僕は愛知県出身で、現在九州大学の工学部機械航空工学科の3年生です。

僕の初めてのものづくりの経験は、小学生の時から中学3年生まで通った刈谷少年少女発明クラブです。そこでは、課題工作をする一方で、材料と道具を提供してもらいながら自由工作に取り組みました。基礎的な電子工作や木工を学びながら、ピタゴラ装置や目覚まし枕など、好きなだけ自分の作りたいものを作りました。このときの経験から、必要なものを自分の手でこしらえる楽しみを知りました。

大学入学後は、以前から憧れていたバンドサークルに所属してギターとボーカルをやりながら、自分の理想とするものづくりを模索し続けました。授業を受けるにつれ、高度な動きを追求するロボティクスより、生活に貢献し、日常課題をクールに解決する、iPodのようなプロダクトのデザインに興味があることに気づきました。 

勢いで作ったものづくりサークルで感じた挫折

そこで、プロダクトデザインの授業を一緒に受講していた友人を誘って、日常生活に貢献するプロダクトを作るモノづくりサークル“FLAT”を立ち上げました。友人2人と共に情報収集を進める中、オープンソースハードウェアであるArduinoや、O’Reillyの「make:」シリーズなど、美しいものにたくさん出合いました。

中でも僕が一番衝撃を受けたのは、田中浩也先生著の「FabLife」という本です。その本の美しい装丁、FabLabという空間の存在、MITメディアラボでの人気講義“How to make (almost) anything”など、高度な技術がデザインで包まれた、こんな美しい世界があるのかと感動しました。 

1年の時受講した少人数セミナーで作った“生活に貢献する下敷き”。 1年の時受講した少人数セミナーで作った“生活に貢献する下敷き”。

しかし、勢いだけで立ち上げたものづくりサークルは、資金や活動場所を大学に申請しても鼻で笑われるかのように却下されました。資金も環境も乏しい中、集団での活動は徐々に低迷しました。

失敗の理由を、情報収集ばかりしていて、結局手を動かしてものを作っていないことと捉えた僕は、GUGENハッカソンや福岡工業大学短期大学部弘中研究室の「八時間耐久作品製作会」など、福岡のさまざまなものづくりイベントに参加し、人との出会いに刺激を受けながら、自分でギターアンプを作りました。 

福岡工業大学の「八時間耐久作品製作会」で制作したギターアンプの試作品。 福岡工業大学の「八時間耐久作品製作会」で制作したギターアンプの試作品。

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