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Dr.片山の100均ロボット研究室

Dr.片山の100均ロボット研究室 高くて買えないけど絶対欲しい廉価版犬型ロボットを作ってみた

こんにちは。片山均(かたやま ひとし)です。愛媛県八幡浜市にある三瀬医院で院長を務めながら、100均ロボットの研究室で日々低予算でロボット製作をしています。

私が最近注目しているのが、米ボストン・ダイナミックス社が開発・販売している犬型ロボット「SPOT」です。動画でしか見たことがないのですが、まるで生きているかのような動きを見ていたら、とても欲しくなりました。

でも、SPOTは約800万円ほど。さすがにおいそれと買える金額ではありません。ということで、廉価版犬型ロボットを作りました。実はこれまで4タイプ作成しています。順番にご紹介します。

第1世代

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こちらが初めて作った廉価版犬型ロボット。脚は動かず、毛玉取り器の振動で移動します。

第2世代

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竹フルーツようじ、木製スティックなどを使って4足歩行するタイプです。進む方向は直進のみ。

第3世代

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蛇行する機構を加えたタイプです。いろいろな問題がありましたが、一番の問題はあまりSPOTに似ていないというところです。

そして今回、第4世代廉価版犬型ロボットを作成。今回は外観を似せることを目標にしました。

廉価版犬型ロボット(第4世代)の製作過程

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材料は以下の通りです。

  • 100均の毛玉取り器(羽根は取り外します)
  • 竹のお箸
  • ストロー
  • 厚紙
  • タイルマット
  • 輪ゴム
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まずはコンパスカッターで切り出したタイルマットと厚紙をグルーガンで接着してプーリーを1個作ります。

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適当な長さに切った竹のお箸を接着して毛玉取り器を載せるやぐらを作ります。

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先ほど作ったプーリーと輪ゴムをやぐらに取り付けます。

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やぐらの先端に顔のパーツを取り付けます。

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お箸で胴体部分を作ります。

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次は前後の脚を作ります。

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脚を胴体部分に取り付けていきます。

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脚の取り付け完了。ちょっとそれっぽくなってきました。

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お箸を短く切って足の裏(?)を作って取り付ければ完成です。

いかに効率よく4本の脚に力を伝えるかがポイント

SPOT、実際に見たことがないのでインターネットで見つけた写真などを参考に設計しました。見た目は結構犬型ロボットっぽくなったと思います。

毛玉取り器を使ったロボットはあまりパワーがありません。なので、脚を増やしたり歩幅を短くするなどして、脚1本あたりの負荷を減らすことで滑らかに歩くように工夫する必要があります。

ところが犬型ロボットは、4本の長い脚が特徴。この長い脚を短くしてしまったらSPOTっぽさが失われてしまいます。この長い脚のまま動かさねば!

対策としては、力が伝わりやすいようにプーリーをできる限り大きく設計しました。そして1本の脚に体重が集中しないように、動体の中央に毛玉取り器を配置。さらに重量が分散するように4脚が設置するすり足歩行を採用しました。

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製作過程では省略しましたが、足の裏にはタピオカストローと輪ゴムの切れ端を接着しています。これがなくても畳の上なら歩けますが、フローリングなどのツルツルした場所では滑ってしまいうまく歩くことができないため、取り付けました。

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今回は、比較的思い通りの犬型ロボットを作ることができました。ただし、4本の長い脚で毛玉取り器を支えて歩くのは意外と難しい。機構的にはシンプルなのですが、見た目をSPOTに似せるという目標があったので、結構苦労しました。

なお、廉価版犬型ロボットはおよそ400円。一方SPOTは約800万円。ホンモノのSPOT1台の価格は、廉価版犬型ロボット2万台分の材料費に相当するので、安くたくさんSPOTが欲しいという方はぜひ廉価版の製作にチャレンジしてみてくださいね。

第5回の研究発表は以上です。次回もお楽しみに!


企画・制作:片山均
取材・文:三浦一紀

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