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頭の悪いメカ by 藤原麻里菜

クソリプに塩を撒くマシーンを作って、全てを清める

twitterがはやって、「クソリプ」という言葉ができました。

「クソ」という言葉は、かなり下品なため、育ちの良い(父親が社長)私としてはあまり使いたくない言葉ではあります。しかし、「お腹すいた」というツイートに対して、
「では、ご飯を食べてみては?」
「僕のお昼ご飯はのり弁でした」
「アメリカで“お腹すいた”は、タブー視されています」
といったリプライがきたら、こんな(父親が社長な)私としても「クソ」としか表すことができないのであります。お父さん(社長)、ごめんね。

こういった絶妙にイヤな気持ちになるクソリプ。もうこれは、塩を撒いてもいいのではないでしょうか。いや、よくテレビドラマとかで定食屋にきたイヤな客を追い払って「塩撒いとけ!」と言うシーンあるじゃないですか。イヤな客によって穢(けが)された場所を清めるってことだと思うのですが、あれをクソリプが来たときにやったらスッキリすると思うのです。

ネットが普及する今、「塩撒いとけ!」文化は、きっとイヤな客と店主ではなく、クソリプを送る人と送られる人に移りゆくのではないのでしょうか。ソシャゲのTwitterアカウントのリプライ欄とか、下町の立ち飲み屋の数億倍は治安悪いですし、どんどん塩を撒いて追い返しちゃいましょう。

クソリプに塩を撒くマシーン

ということで作りました。こちらが「クソリプ塩撒き」マシーンです。

仕組はこんな感じです。
トリガーを引くとArduinoが起動して、サーボモーター1が90度傾いて塩を振り、サーボモーター2が90度傾き塩を撒くシステムです。

トリガーには最初はボタンを予定していたのですが、IFTTTとMESHを連動させてクソリプに「#塩撒いて」とリプライすることで動く仕組みにしてみようと思いました。なんか、テクノロジー感が出て良いかなあと思ったのです。IoT(Internet of Thingsの略。物とネットをつなぐ最新テクノロジーのこと)だし……。ボタンってなんかダサいし……。

IFTTTというのは、ウェブサービス同士を連携させるアプリを手軽に制作できるものです。

Twitterだけでもこれだけのトリガーを選ぶことができます。

今回は、こういったアプリを作りました。

MESHというのは、タグと呼ばれる箱型のデバイスをアプリ上でつなげることで、簡単に電子工作ができるすごいものです。

今回は、GPIOタグというものを使いました。これに加えて、スイッチサイエンスが販売している「GPIO FET」というアクセサリーを使用します。Arduinoでモーターの動きのプログラムは完成しているので、MESHでは、電源をArduinoに供給するスイッチ的な役割をしてもらいます。そのため、ACアダプターからの電源供給をVODとGNDに、+と-はArduinoの電源へ入力することにしました。

MESHのアプリ内はこんな感じになっています。PWM値を変更することで、Arduinoに送る電源の量を変更できるみたいです。「何事も全力で挑め」と教えられてきたので、「100」に設定しました。IFTTTから受信したら、MESHが反応して、Arduinoに電源が供給されて、Arduinoが動き、そしてクソリプに塩を撒くことができるという……。そんな、ピタゴラスイッチ的な面倒さがあります。

塩を出す仕組みをいろいろと考えました。

柔らかい筒に入れてプッシュしたら噴射する形にしようかな、とか、ブロアーをつけて大胆に噴射する形にしようかなあとか。しかし、後片付けのことを思うと、地味ですがこの塩入れのパターンが一番でした。

と思って、一度動かしてみたのですが、

やっぱりとても地味で、出ているのか出てないのか分からない程の塩なのです。

汗ばんだ人の手じゃん。
なので、思い切ってふたを外すことにしました。

使ってみよう

ということで、実際に使ってみることにします。といっても、クソリプはそうそう来ないので、フォロワーの方に協力していただいて、クソリプを送ってもらうことにしました。ターゲットになるツイートはこちらです。

このツイートに対して、クソリプをたくさん送ってもらいました。ようし、どんどん塩を撒くぞー!

まずは、こちらのクソリプから。「不謹慎」って言われたら全て不謹慎に思えて、「なんか申し訳ないことしたな」って思っちゃって何も言えなくなってしまいます!

塩撒くぞ!

オラオラ

オラオラ

オラー!

思ったより塩が大量に出てびっくりしたのですが、きっと清められているはずです。

うるせえー!

知らねえー!

机がジャリジャリしてしまった。

別の使い方もある

クソリプに塩を撒いてスッキリできたところですが、「これ、玄関に置いたらかなり便利なのではないだろうか」と思いました。

こんな感じで置いておくと、家に帰ったときに「あ、なんか邪気を感じる」と思ったときに

「あれ? なんだか邪気が……」

ワンタッチで清めることができるんですよ。「できるんですよ」って言われたところで、「ハア」としか言えないと思いますが……。

もちろん、実際にやばいヤツが来たときも「二度と来るな!」と言いながら清めることもできますよ。

心が清められた

クソリプに塩を撒くことができて、私は満足です。塩を撒かれる側の人間にならないよう、しっかりと生きていこうと思っております。

しかし、この工作を通して感じたことがあります。果たして、私が感じるクソリプは、本当にクソリプなのだろうか。クソリプをクソリプと思ってしまうからこそ、クソリプというものが誕生してしまったのかもしれません。人は決して分かり合うことなんてできない。でも、分かり合う者同士で語り合い、部外者を弾く、それを続けて生み出されるものはなんでしょうか。クソリプを作り上げたのは、「クソリプと思ってしまう心」なのかもしれません。私がクソリプと思うとき、クソリプもまた私をあの……アレに思うでしょう。社長の娘なので育ちの良さを見せつけようと、良い感じに締めようと思いましたが、上手くいきませんでした。

そして、このたび擬似クソリプを送ってくださった皆様ありがとうございました。そして、それに対して塩を撒くなどをしてしまい大変申し訳ございません。街で藤原にあうことがあったら「あのとき塩を撒かれたのですが」と声をかけてください。「ハア」と言いつつ無視させていただきます。

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