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頭の悪いメカ by 藤原麻里菜

全力で肯定してくれる女の子マシーンを作って救われた

こんにちは、無駄なものを作っている藤原麻里菜です。突然ですが、みなさんは自分の人生を正しいと思っていますか? 人生とは、真っ暗な道を進むようなもの……。自分の選択が正しいのか、自分自身の道があっているのか、分からなくなるときもあります。そんなとき、誰かにそっと肯定してもらえたら心が救われますよね。

でも、大人になるにつれ、弱音を吐ける相手や小さいことを相談できる友達が少なくなってきました。ていうか、もう皆無です。無、です。肯定されたい。手放しに「いいね!」って言われたい。うなずかれたい……。そう、私はうなずかれたいのです……。

なので、作りました。「手放しに肯定してくれる子ちゃん」です。

作り方

使う前に仕組みの説明をします。肯定の動作にはサーボモーターという角度を制御できるモーターを使いました。それを制御するマイコンはArduinoです。これは、はんだ付け不要で電子工作ができる最高なマイコンです。

ボタンを押したらモーターが動く仕組みになっています。使っているボタンは、100円ショップのLEDボタンライト。クイズ番組で使われていそうな造形ですが、押すことで明かりがつく便利グッズです。

このライトを分解してコードを無理やり延長し、Arduinoにつなげます。そして、「ボタンが押されたらモーターが動く、押されていないときモーターは動かない」というプログラムを書いてArduinoに書き込みをすれば完成です。

ICONIQ(アイコニック)以上に丸刈りが似合う彼女は、分身ロボットの開発者の方にいただいたものです。「体だけ必要で顔はいらないからあげる」と押し付けられ、ずっと本を支えるやつとして活躍していました。でも、平成も終わることだし、なんかかわいそうだし、マシーンとして第二の人生を送ってもらおうと思っています。

仕事中に使ってみよう

そんな感じで作った「手放し肯定ちゃん」。あれ、なんか違う。「手放しに肯定子ちゃん」……だったような気がします。手放しに肯定子ちゃんを使ってみようと思います!

仕事をしていると、「これって面白いのかなあ……」と不安になってくるときがあります。自分は面白いと思っているけれど、他人から見たら全く面白くないものなのではないだろうか……。そんな不安がよぎったとき、ボタンを押せば……。

ギュインギュイン

控えめながら芯の通った肯定をしてくれます。奥ゆかしさを感じる肯定。なんだろ、この角度、かわいく見えてきます。

ギュインギュイン(大丈夫だよ)

正面から見るとやっぱりどこか怖いですが、それでも何も言わずに肯定されると、すごく安心した気持ちになれます。これで余計な不安も消えて、自信を持って仕事を進めることができますね。

あっ

なにかメッセージを残そうとしている……。

話を聞いてもらう

さみしいなあと思うときは、どうでもいい話を聞いてくれる人が身近にいないときです。例えば、すごい夢を見た日なんかは、その夢のことを話したくてしょうがないのですが、夢の話なんて相当な仲じゃないとできません。人が見た夢への興味の持てなさ。私はそこまで仲良くない人が夢の話をしてきたら、最悪、手がでます。

でも、この「全力肯定ちゃん」があれば大丈夫! どんなつまらない話にも全力で相槌を打ってくれます。

今日の夢なんだけどね、悪の大王によって世界が牛耳られていたのよ。

ギュインギュイン(うんうん)

で、私は伝説の剣を持ってたから立ち向かうんだけど、その戦いの前にホテルに帰ってシャワー浴びとこうと思って、一回部屋に帰って、もう一回出たの。そしたら、ルームキーを部屋の中に忘れちゃって!

ギュインギュイン(うんうん)

でさ、ホテルマンを呼んで「ルームキーを中に忘れちゃったんですけどー急ぎなんですー」って言ったらさ、そのホテルマンがあの芸能人だったのよ。

ギュインギュイン(うんうん)

あの……フリーアナウンサーと結婚した涙もろい人……。

ギュインギュイン(照英?)

マシーンに向かってしゃべっていたら、心を通わすことができました。

おわりに

「肯定子さん」を使えば、人生がきっと素敵な方に向かうでしょう。Arduinoとサーボモーターで作ることができるので、ぜひ作ってみてくださいね。

ちょっと邪魔なので、再び本を支える役割に戻っていただきます。

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