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スペースビジョンインタビュー

たった2秒で何でも3D化! 社会を変える世界最小・最軽量・最速スキャナ

社会を劇的に変えていけるはず。マーケットも世界中にあります

——優れた性能を持つ御社の製品ですが、社会にどのような影響を与えられるのでしょうか? 各業界ですでに導入されている事例も気になるところです。

「ボディスキャナー」と並ぶ製品「フェイススキャナー」。自分の顔と等身大のフィギュアを作ることも可能だ。 「ボディスキャナー」と並ぶ製品「フェイススキャナー」。自分の顔と等身大のフィギュアを作ることも可能だ。

自分と等身大の“フィギュア”が簡単に作れる。それは誰にでも想像がつくと思いますが、体型や顔の3Dデータをすぐ取り込めるようになれば、日常生活や常識も劇的に変わっていきます。

例えば、フィッティングルームで試着しなくても、立体画像を見ながらピッタリの一着がすぐ見つかるようになりますし、ネットショッピングでお目当ての下着やメガネや靴を買うときも、画面上で自分に“着せ替え”をして選ぶのが当たり前になるでしょう。美容や健康に対する女性の関心も、今まで以上に高まると思います。理想の“小顔”をつくるダイエットメニューや健康機器を、自分の頬やあごのぜい肉が落ちていく様子を確認しながら選べたり、不安も大きかった美容整形でも、術後の顔や姿を正確に予想しながら“美しさ”を細かくオーダーできたりするようになります。

また、体型や姿勢には“健康状態”が表れるものです。その指標として3Dデータを利用すれば、予防医療のあり方も大きく変わるでしょう。体調を“血圧計”ではなく“3D画像”で管理する時代がくるかもしれませんね。

顔の形状を細部にわたって計測し、カラーテクスチャをデータ化。今後は、暗室でなく白色光下でも撮影できるように改良を進めていくという。 顔の形状を細部にわたって計測し、カラーテクスチャをデータ化。今後は、暗室でなく白色光下でも撮影できるように改良を進めていくという。
カメラの数を増やすことで、顎まわりや耳元、後頭部まで3D計測することも可能なる。カスタマーの要望に合わせて融通がきくところも、スペースビジョンの技術の強みといえる。 カメラの数を増やすことで、顎まわりや耳元、後頭部まで3D計測することも可能なる。カスタマーの要望に合わせて融通がきくところも、スペースビジョンの技術の強みといえる。

私たちの製品は、幅広い分野でビジネスチャンスの拡大に貢献できるのが特徴です。アパレル、健康、美容、スポーツ、セキュリティ、エンターテインメント……。実際、会社の立ち上げ当初から、人体を対象とする業界の企業から導入や連携、技術供与の申し入れが多数届きました。

もっとも多いのはアパレル業界ですね。主に衣服の採寸システムとして利用されていますが、先日あるメーカーさんから面白い話を聞きました。うまく活用すれば“オーダーメイド”の衣服を安く提供できるんじゃないか、と。在庫や返品がなくなれば、価格を下げても利益が出る。発想の転換ですね。既製品=高いという時代が来るかもしれません。

問い合わせは、世界中の企業や政府からもいただいています。例えば、韓国。人体の正確なサイズをデータ化して衣服の販売に活用する“i-Fashion”という国のプロジェクトを数年前から共同で進めています。その他では欧米やオーストラリアなどですね。大手スポーツ用品メーカーからは、有名選手が使用する製品を短時間で開発する際に役立てたいというオファーがありました。完全にフィットするウェアを求めるスポーツ業界や軍関係も取り引き先のひとつです。

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