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フランスでオープンソースベースの筋電義手「BIONICO HAND」が開発中

3Dプリンタを利用して装着者ごとにカスタマイズした義手を安価に作る試みが盛んにおこなわれているが、フランスでも、部品は3Dプリンタで出力しコントローラにArduinoを利用することで、コストを大幅に抑えた筋電義手「BIONICO HAND」がオープンソースベースで開発中だ。現在、試作品第3弾を公開中で、制作費は158ユーロ(約2万1000円)。

BIONICO HANDを開発しているのはレンヌ在住のNicolas Huchet氏が率いる10人の“The Bionico Project”チーム。チーム内に義手や医療関係者は一人もいない。2004年に事故で右手を失ったHuchet氏は、2012年にレンヌのファブ施設を知り、そこで3Dプリンティングやオープンソースについて学んだ。自分自身のためにプロジェクトをスタートしたHuchet氏だが、現在では世界中からの協力を得て開発を進めているという。

手首から先の部分は、3Dプリンタで出力した部品のみから構成されており、その出力に要した時間は35時間だった。これに加えて、45時間が配線やArduinoのプログラミング等の組み立て作業に費やされた。各工程はファブ施設、学校やガレージなどで進められたというから驚きだ。

現時点では、耐久性を高めたり部品を小型化したりする必要があり、実用化までにはさらに改良を重ねる必要があるとしている。 

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