運動データをリアルタイムに把握——「Moffバンド」を活用した高齢者の自立支援サービス「モフトレ」販売開始
2017/08/07 14:30
Moffは、三菱総合研究所(MRI)および早稲田エルダリーヘルス事業団と共同で、Moffが手掛けるウェアラブルデバイス「Moffバンド」を利用した高齢者の自立支援サービス「モフトレ」の販売を開始した。
モフトレは、3Dモーションを計測できる腕時計型のウェアラブルセンサー「Moffバンド」を利用し、高齢者の運動データをリアルタイムに把握し、体力維持やトレーニングに役立てる介護予防プログラムだ。通所介護事業所や居住型施設等向けに提供し、高齢者の自立支援につながる運動を楽しく続けてもらうことを目的としている。
トレーニング結果はマイページに自動で記録され、時系列的な履歴の確認も可能だ。運動結果を数値やグラフで「見える化」することで、日頃の運動の成果をわかりやすく利用者やケアマネジャーに伝えられる。
また、この記録は「個別機能訓練加算」など、介護報酬の加算請求時などの参考資料としても活用できる。
モフトレのトレーニングは、トイレの立ち上がりなどの動作を練習する「日常生活動作トレーニング」、筋力をつけて転びにくい体づくりを目指す「ロコモ予防トレーニング」、ゲーミフィケーション要素を取り入れた「レクリエーション」の3つがある。また、これらに対応する合計約20種類のプログラムを開発した。
器具を必要とせず、省スペースで実施できる自重によるトレーニングのため、認知症や要介護度の高いユーザーでも無理なく運動を継続できる。また「脳トレ」や「シニアヨガ」など、認知症予防につながるコンテンツも標準で用意されている。
料金は、初期費用30万円、月額利用料2万円。初期費用には、iPadアプリ/モフトレ、iPadセルラーモデル1台、 LTE月額回線利用料(2年間分)、 Moffバンド5本 、HDMIケーブル1本、HDMI変換アダプタ1本が含まれる。
Moffは2016年12月にMRIと、ウェアラブルIoTを活用したウェルネス新サービスの事業展開を目的とする業務資本提携を締結。これに介護予防プログラムで実績のある早稲田エルダリーヘルス事業団が加わり、高齢者の自立支援を目指したモフトレの開発を進めた。
今年3月には総額3億円の資金調達に成功。健康/医療/介護事業者向けプラットフォームの事業展開を強化する方針を発表し、4月にモフトレの実証実験を開始した。
Moffは今後、モフトレを通じて蓄積したデータをもとに、科学的な効果の検証や新たなサービス開発に取り組み、高齢者の自立支援に貢献するとしている。