新しいものづくりがわかるメディア

RSS


HWTrekがサービス終了——「サプライチェーンはVCには魅力的ではない」ため資金調達先が見つからず

ハードウェア・スタートアップの量産支援サービスを展開しているHWTrekが2017年11月初旬にサービスを終了することを発表した。
この発表は2017年10月8日にHWTrekに登録する全ユーザー宛にEメールで通知されたもの。

HWtrekはハードウェア・スタートアップやベンチャーと製造パートナーや大企業をWeb上でマッチングするプラットフォーム・サービスで、2013年に台湾で設立された。2015年に400万ドルの資金を調達し、160カ国1万6000以上のアカウントを保有している。

同社のWebサービスでは開発中のプロジェクトをプラットフォーム上に登録したスタートアップやベンチャーと、工場や基礎技術を持つ企業をマッチングさせることで量産化をサポートし、後者からのサービス利用料でマネタイズを目指していた。

運営にはFOXCONNやPegatronなどの大手EMSや海外の大手メーカーや商社で経験を積んだスタッフを擁し、これまでに2万2000件以上のマッチングを成功させた。
また、オンラインサービスだけでなく中国・深センなどのサプライチェーンにスタートアップ会員を招き、現地視察や商談を行うツアーも提供していた。

日本でも2016年に大阪イノベーションハブや京都のMakers Boot Campらと連携して、海外のスタートアップと関西地域の試作・量産パートナーとのマッチングイベントを展開するなど、日本市場にも進出していた。

サービス終了の理由について同社CEOのLucas Wang氏は編集部からの取材に対し、Eメールで以下のように回答した。

「終了に至った理由は、私たちにとっていずれも受け入れがたいものでした。
次のラウンドに向けた資金調達先を見つけられなかったこと、ベンチャー・キャピタルにとって製造業のサプライチェーンは魅力的な分野ではなかったこと、そしてハードウェアの研究・開発から収益を得るまでのサイクルは、私たちの経営を成り立たせるにはあまりにも長すぎたことが主な要因です」

HWTrekのような量産支援サービスはいくつか存在しているが、撤退や買収を余儀なくされるサービスも少なくない。
リクルートが2015年12月に立ち上げたBRAIN PORTALは2017年9月にサービスを終了している。また、アメリカでは2009年に設立したDragon Inovationが2017年に技術商社のAVNETに買収された
Lucas氏はこうした事例の要因について「設計・製造の世界に、HWTrekのようなサービスが参入するには根本的な課題が山積している」とコメントしている。

※編集部からのお知らせ
fabcrossではHWTrekによる連載を掲載していましたが、同社のサービス終了を受けて連載終了いたします。

おすすめ記事

 

コメント

今人気の記事はこちら

  1. Raspberry PiをFAに活用——コンテック、計測制御用HAT「CPIシリーズ」発売
  2. ステンレスにも刻印できる準産業グレードのレーザー加工機「LaserPro」
  3. トンボをヒントにした羽ばたき式飛行機を開発
  4. 体温をバッテリーに利用する、自己修復型ウェアラブル熱電発電機を開発
  5. 燕三条発——黒酸化加工ステンレス製シェラカップがMakuakeに登場
  6. スイッチサイエンス、植物栽培向けM5Stack用水分測定センサ付き給水ポンプユニットを発売
  7. 学生起業→就職→渡米を経て建機スタートアップ起業 ARAV白久レイエス樹が歩んだ10年
  8. プログラミング上級者は脳活動が洗練されている——コード解析時の脳活動パターンが明らかに
  9. FLINT、M5Stackをパネルにマウントするためのキット開発
  10. ドローンを使った果樹収穫サービス——AI技術を活用して市場に出せる果実を選別して収穫

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る