成層圏でも光り続ける——インテリア性と耐久性を兼ね備えたLED電球「ARC」
2018/01/22 16:50
インテリア性と耐久性を兼ね備えた屋内用LED電球「ARC」のクラウドファンディングがKickstarterで行われている。エネルギー効率と見た目の美しさを併せ持つ電球だ。
ARCは、以前fabcrossで紹介した宙に浮かぶ電球や多機能時計「STORY」を開発したFlyteによる新プロジェクト。これまでのLED電球は実用性を追求しがちだったが、ARCはインテリア性を重視したLED電球だ。明るさ350ルーメン、色温度2200ケルビンの暖色光は広がりを持ち、寒い冬の夜に我々を暖めてくれる火のような柔らかく濃淡のある光を与えてくれる。
クリエイターは、光と闇が出合う宇宙と地球との境界で新たな明かりが誕生したという思いを込めて、気球を使って極低温になる高度10万フィート(約3万メートル)までARCを上昇させ落下させる試験をした。その結果、取り付けていたGPS送信機が極低温で停止したため落下場所を探すまでに何時間もかかったが、電球自体には問題はなくARCの耐久性が証明される形となった。
ARCの本体サイズは直径59×全長182mm。E26サイズまたはE27サイズの口金にフィットし、明るさは10~100%の範囲で調節可能だ。自宅やオフィスのほか、カフェ、バー、レストランなどでの使用に適した照明と言える。
ARCの消費電力は4W、電圧は100~220V。寿命は3万時間で、1日6時間点灯して約14年弱使用できる計算になる。
ARCの早期割引価格は29ドル(約3200円)。出荷は2018年6月の予定で、日本への送料は19ドル(約2100円)だ。なお、動画で紹介されている試験で実際に使われた電球も商品として発送する。こちらは500ドル(約5万5000円)だが既に完売しており、幸運なバッカーは実際に成層圏まで到達したLED電球を手にすることになるだろう。
ARCは2018年2月18日までクラウドファンディングを実施。2018年1月22日時点で、目標額2万5000ドル(約280万円)に対して約2倍以上の約5万8000ドル(約640万円)を集めている。