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子供の創造力を育み幾何学の楽しさを教える——3次元ジオボード「Open Geoboard」

形態や空間をイメージする力を養う教材ジオボードを3次元に拡張した「Open Geoboard」がKickstarterに登場した。

ジオボードは、1950年代にエジプト出身の数学者が考案。板の上に等間隔に立てられたピンに輪ゴムをかけて図形を作ることで幾何学の基礎概念を学べる教材だ。形態や空間をイメージする力を養うのに適していると言われ、欧米では通常学級での学習補助教材や発達障害教育の教材として利用されている。

ジオボードを3次元に拡張したものがOpen Geoboardだ。Open Geoboardはブナ合板でできており、サイズは240×240×18mm、重さは800g。穴に細長いペグ(ピン)を立てて輪ゴムをかけることで3次元モデルを作ることができる。

Open Geoboard

ボード上の穴の配置は、直交座標系(正方形)と極座標系(同心円形)の2種類。直交座標系ボードでは、11行11列と12行12列が組み合わさって合計265個の穴が等間隔に開けられている。極座標径ボードの穴の数は185個。ペグの長さは6種類あり、子供たちはペグを点に、輪ゴムを直線に見立てて遊びながら幾何学の基礎を身に付けることができる。

Open Geoboard 直交座標系ボード
Open Geoboard 極座標系ボード
Open Geoboard

Open Geoboardには15種類のテンプレートが用意されており、盤上にテンプレートを乗せると一部の穴のみ使えるようになる。例えば、5行5列のテンプレートを使うと3歳児でもOpen Geoboardをやさしいレベルから始められる。また、玉を動かして遊べるような迷路を作ったりチェス盤代わりに使ったりできるテンプレートもある。

Open Geoboard

Open Geoboardは、ブルガリア発のプロジェクト。既に過去2年に渡り教育の現場で実際に使われている。ウィーンやベルリンで開催されたMaker Faireにもたびたび出展されており、ワークショップを行う度に子供たちが新しいパターンやアート作品を生み出しているという。

Maker Faire

Open Geoboardの早期割引価格は、直交座標系ボード、ペグ80本、テンプレート7枚を含むスターターセットが37ユーロ(約4800円)。直交座標系ボードと極座標系ボード各1枚、ペグ120本、テンプレート15枚を含むフルセットが57ユーロ(約7400円)だ。対象年齢は、スターターセットが3~6歳、フルセットが3歳~12歳。出荷は2018年12月の予定だが、出荷先は残念ながらアメリカ、カナダ、ヨーロッパのみとなっている。

Open Geoboardは2018年6月16日までクラウドファンディングを実施。2018年5月11日時点で、目標の7777ユーロ(約101万円)に対して約1500ユーロ(約20万円)を集めている。

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