タブレットやスマホで映像を共有して同時に天体観測——スマート望遠鏡「Hiuni」
2018/05/14 11:30
タブレットやスマートフォンで天体観測できるスマート望遠鏡「Hiuni」がKickstarterで人気を博している。
Hiuniは、口径6インチ(約150mm)のカセグレン式反射望遠鏡。接眼レンズの代わりに取り付けられたイメージセンサーが天体を捉え、タブレットのアプリ画面上に天体の映像を投影するスマート望遠鏡だ。アプリ上のQRコードを他のタブレットやスマートフォンで読み込むと映像を共有できるので、多人数で同時に天体観測ができる。
Hiuniは、高度と方位の2軸モーターをソフトウェアが操作して観測対象の天体を捕捉し追尾するいわゆるGoTo(自動導入)機能を搭載した望遠鏡だ。専用アプリで観測したい天体を選択すれば、内蔵センサーアレイ(GPS、加速度計、磁気計、ジャイロスコープ)が位置と向きを素早く識別し、天体位置合わせ(Celestial Vision Alignment)システムが自動的に補正するのでそのまま観測を始められる。
また、副鏡の裏側にも外向きにイメージセンサーが取り付けられており、ファインダースコープとして機能するので、アプリを使って手動で天体を捕捉することも可能だ。
Hiuniのタブレット用アプリはiOSおよびAndroidに対応。天体の導入や追尾のほかにも天体観測ガイド、天文現象カレンダー、天文学習機能などの機能も備えており、Hiuniは天体観測入門に適したプロダクトといえる。
Hiuniの鏡筒長は20インチ(約510mm)、鏡筒径は9.8インチ(約250mm)とコンパクトなサイズだ。重量は10~13kg。焦点距離は1524mmで、口径比(F値)は10だ。
なお、HiuniはタブレットとWi-Fi通信するが、日本国内で無線電波を発射するには技適(技術基準適合証明・認定)を取得し技適マークが付されていなければならないので、注意が必要だ。
HiuniのKickstarter特別価格は、本体のほか、収納ケース、充電器、アプリ、三脚付きで539ドル(約5万9000円)。出荷は2019年6月の予定で、日本への送料は89ドル(約1万円)だ。
Hiuniは2018年6月17日までクラウドファンディングを実施するが、2018年5月8日にキャンペーンを開始してからわずか24時間以内で目標の5万ドル(約550万円)を達成。2018年5月14日時点で、目標額の6倍に当たる約30万ドル(約3300万円)を集めている。