飼い猫の健康状態を排せつ物から判断するスマート猫トイレボックス「LuluPet」 #CES2020
2020/01/16 10:30
ペットの猫の排せつ物を画像で認識してAIで分析し健康状態を判断するAI搭載猫トイレボックス「LuluPet」が、ラスベガスで開催の「CES 2020」で展示された。台湾のスタートアップが開発した製品で、イノベーションアワードを受賞している。
猫は痛みに耐える能力に優れており、不快な症状を表に出さない傾向がある。生まれつき弱いところを隠そうとするため、飼い主は大事なペットが病気になっていて痛みに耐えていたとしても気付きにくい。
飼い猫の死因トップ10の内7つは排せつ物と関連しているという。例えば、便秘は腸の腫瘍、下痢は腎不全が原因で起きた可能性がある。そこで、このような猫の排せつ物と病気との関係を活用して、飼い猫の健康状態を把握するのがLuluPetの機能だ。
LuluPetはカメラ、赤外線センサー、AIを搭載しており、猫の排便頻度や便の重さだけでなく、正常、便秘、下痢といった便の状態も検出する。これらの情報からAIで猫の健康状態を判断して、飼い主に知らせる。異常を検知した場合は、スマートフォンアプリ(Android4.4以上/iOS12以上対応)ですぐに通知するので、早い段階での治療ができる。
LuluPetは2つのAIシステムを搭載していて、1つ目は便を分析し、2つ目は便とトイレボックス内の他の物質が混じったときに便を識別する。これは、猫が排せつ物を砂や土の中に埋めるという習性に配慮したもの。2つ目のAIシステムが便の形状を復元し、1つ目のAIシステムで確認するが、現在は、最大90%の精度で便を識別できているという。
LuluPetはプラスチック製で、横長の正六角柱に近い形状。出入り口はサイド部と上部1カ所ずつの計2カ所にある。サイズ(最大)は500×460×440mmで、底部の幅は320mmだ。重さは2.5kg。通信機能はBluetoothとWi-Fi(802.11 b/g/n)に対応している。