メルティンMMI、アバターロボット実証実験機「MELTANT-β」を発表
2020/04/01 15:00
アバターロボットなどの研究開発を手掛けるスタートアップ企業メルティンMMIは、遠隔地からの操作で作業を代替するアバターロボットの実証実験機「MELTANT-β」を発表した。
MELTANT-βは、2018年3月に発表したコンセプトモデル「MELTANT-α」に対し、ハンドのパワーや動作の改善、防塵/防滴などのロバスト性向上、また、移動性能/操作性の改良を施した実証実験機だ。コンセプトモデルと同様のワイヤー駆動方式だが、現場での実用性が考慮され粉塵や火花の散る環境でのオペレーションや工具を用いた実際の作業が可能になった。
同社によると、危険作業や高温/低温環境、化学/生物/放射能汚染環境、宇宙でアバターロボットの活用を検討している企業、また政府関連機関などとの実証試験にMELTANT-βを活用していく。具体的なユースケースとして、建設現場での人手不足解消などを目的とした建設業界での事業連携が進んでいるという。
同社では今後、実証実験の結果を踏まえた上で、不整地での移動能力や粉塵、汚水などへの対応、脆弱通信環境での対応などの同ロボットへの機能改善を施したり、費用対効果を高めることなどで実用化、量産化につなげていく計画だ。
遠隔から操作するアバターロボットは自動ロボットと違い、力が弱くなった高齢の熟練技能者でも作業に従事でき、後進の教育、育成にも役立つことや、複数の現場のアバターを切り替えて操作することで、複数の業務を1人の操作者で対応できるなどのメリットがある。