世界中の企業が複雑な設計課題を克服するためにシミュレーションへの依存度を増してきていることから、シミュレーションの訓練を受けたエンジニアの需要が非常に高まっている。

今回発表された同ソフトウェアでは、アンテナ、RF、マイクロ波、PCB、IC、ICパッケージ、電気モーターや発電機などの電気機械装置の設計に使用できる、業界標準のAnsysシミュレーターへの無料アクセスを提供する。

Ansys HFSSは多目的のフルウェーブ3D電磁（EM）シミュレーションソフトウェアで、Ansys Maxwellは電気機械や電気機械装置の3D電磁界シミュレーションソルバーだ。Ansys Q3D Extractorは、電子機器設計における抵抗、インダクタンス、静電容量（キャパシタンス）、コンダクタンス（RLCG）といった寄生パラメーターを計算する。ANSYS Icepakは、電子機器の熱管理に特化した数値流体力学（CFD）ソルバーだ。

これらのツールへアクセスして、学生は幅広い電気システムや電気機械システムの設計作業ができるようになる。

また、同ソフトウェアにアクセスした学生は、関連する無料の「Ansys Innovation Courses」13コースを利用でき、教室内外で自分のペースで学習できる。無料ソフトウェアをダウンロードし無料コースを利用することで、学生は自分の管理下で学習ができるようになり、教師はさまざまな物理の概念を提示して補強することができるようになる。

Ansysはこの無料ソフトウェアのリリースにより、エレクトロニクスシミュレーションソフトウェアの導入障壁を低減し、次世代のイノベーションに必要なスキルセットを備えた人材を育成するとしている。

（fabcross for エンジニアより転載）