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JENESIS×aiwaデジタル製品群が2022年9月発売——スタートアップとのコラボも発表

記者発表会に登壇したJENESIS代表取締役社長の藤岡淳一氏

IT機器の開発、製造を手掛けるJENESISが、aiwaブランドによるデジタル機器を2022年9月7日から順次オンラインストアで販売開始すると発表した。記者発表会では今後の開発予定にも言及し、日本国内のスタートアップとのオープンイノベーション構想を発表。MAMORIO、INSTACHORDなど国内スタートアップ企業との連携も明らかにした。

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2022年8月24日に都内で開催された記者発表会では、タブレット4製品、スマートフォン、スマートウォッチ各1製品を発表。シンプルな仕様とリーズナブルな価格にすることでaiwaらしさを表現したという。価格はオープンプライスだがaiwaデジタルのオンラインストアではタブレットが1万6800円〜4万9800円、スマートフォンは1万6800円、スマートウォッチは5800円(いずれも税込)で直販特別価格として販売する。

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また、法人向けサービスとして、起動時のロゴ変更や筐体の形状変更やアプリの追加や削除、OSの変更などのカスタマイズにも対応するほか、3年間の延長保証にも対応する。

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代表取締役社長の藤岡淳一氏は、同社がこれまでに500製品、累計出荷300万台もの開発や受託製造実績があることを説明。「ハイスペックな商品群で台頭する中国メーカーに対抗するべく、リーズナブルな価格とシンプルな機能を目指した。法人向けサービスでは日本の法人ユーザーを意識したカスタマイズやユーザーサポートを手厚くすることで、差別化を図った」と、その製品コンセプトを語った。

国内スタートアップ企業とのコラボも発表

また、藤岡氏は今後の計画として、「aiwaらしさの追求」と「生活空間への融和」、「オープンイノベーション」という3つのプランを明かした。

まず、aiwaらしさの追求として、国内のオーディオ機器熟練技術者の採用と、Dirac Researchが開発した音響補正技術「Dirac HD Sound」を搭載することで、音響機器としての性能向上を目指すとしている。

また、生活空間への融和として、デジタル機器特有の生活空間になじまないプロダクトデザインからの脱却を目的に、プロダクトデザイナーの鈴木健氏を招聘した。鈴木氏は空気清浄機などを手掛けるカドーのプロダクトデザイナーで、現在は自身の会社アエテでさまざまな製品のプロダクトデザインを手掛ける。製品発表会では開発中のタブレット製品に携わっていることを明らかにした。

最後にオープンイノベーションとして、紛失防止タグのMAMORIOの機能をデジタル機器に組み込むサービスと、INSTACHORDが開発した電子楽器の量産モデル「RX-01」の開発を発表した。

MAMORIOとの連携では、スマートフォンにMAMORIOの追跡アプリをプリインストール。紛失した際にはインターネット上から追跡が可能になる。また、MAMORIOが提携する全国の交通機関や商業施設の遺失物センターにスマートフォンが届けられた際には、事前に登録したメールアドレス宛に通知が届く。これらのサービスは無料で利用可能だ。

INSTACHORDは永田雄一氏が開発したオリジナル電子楽器を開発するスタートアップ。楽器未経験者でもコード(和音)が演奏できるのが特徴だ。これまでに累計5000台以上を出荷し、次の展開を検討していた永田氏にJENESISがaiwaブランドでの量産モデルの開発を提案したという。

aiwaブランドとのコラボレーションとなるRX-01は、一部の機能や仕様をシンプルにしたモデルになる予定で、2023年初頭の発売に向けて開発を進めている。

JENESISはこれまでの事業でノウハウを豊富に持つデジタル機器を認知度の高いブランドで展開する一方で、MAMORIOやINSTACHORDなど優れたアイデアと実績を持つスタートアップとの協業で製品群に多様性を持たせるのが狙いだ。藤岡氏は「タブレットやスマートフォンのエントリーモデルからミドルレンジにチャレンジしていきます。一方で両輪の経営として新しいアイデア、発明をもっている人たちとどのように並走するかを考えています」と、今後の計画のコンセプトを説明。その上で既存のオープンイノベーションで課題とされるスピード感の欠如や、製品化の壁を打開するアプローチを進めたいと抱負を述べた。

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