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オランダのNPO、「太平洋ゴミベルト」の清掃を目指す最新のシステムを発表

オランダのNPOであるThe Ocean Cleanupは、海上を漂流するプラスチックごみを回収するシステムを開発している。同NPOは2022年7月21日、本格稼働に向けた「System 03」の計画を発表した。System 03は、2隻の船で巨大な「U字型」の網の両端を曳航して、海上の漂流ごみを回収する。

世界には、海流の影響から漂流したごみが集まりやすい海域がいくつかある。中でもカリフォルニアとハワイの間にある「太平洋ゴミベルト」は有名で、その海域の大きさはフランスの国土面積の3倍ほどだという。

同NPOは、海洋上に漂流するプラスチックごみを、生態系に影響を与えずに回収する手段を検証してきた。2021年には、先代のシステム「System 002」による実証実験に成功した。しかし、System 002で太平洋ゴミベルトの全体を清掃するためには、50台を稼働させる必要があった。回収するプラスチック1kg当たりのコスト削減を目標に、後継のSystem 03を開発した。

System 03が持つ網の寸法は全長2500m、深さ4mだ。これはSystem 002の網と比較して3倍の寸法で、10倍の回収効率になる。同NPOが公開した動画によれば、System 03を補完する機能として、ドローンを使用した海面のごみ探索や、回収船の航路をリアルタイムに最適化する技術の計画もある。回収したごみは、コンテナに詰めてリサイクル工程に送って処理する。

The Ocean Cleanupは、このSystem 03が10台稼働すれば、太平洋ごみベルトに滞留するごみを除去できると見積もっている。稼働時期は、2023年第2四半期の計画だ。

fabcross for エンジニアより転載)

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