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海面に着水した飛行艇型UAV(ドローン)による深海底観測に成功

東京大学生産技術研究所、横浜国立大学、スペースエンターテインメントラボラトリーが共同でUAV(ドローン)搭載用の海底通信装置を開発し、海面に着水したドローンと1000m以深の深海底との音響通信および測距に成功した。

同実験で用いられたドローン(飛行艇型UAV HAMADORI6000試作モデル)は翼幅6m、巡行飛行速度は時速110kmだ。離水距離は30m程度で、ある程度開けた海洋上なら自在に離着水できる。今回の実験で搭載された観測機器の総重量は6kgで、一般的な海底観測装置よりも軽量化が図られている。

実験期間の相模湾は最大風速約8m、最高波高約1.5mだったが、機体の速度や姿勢をコントロールすることで海面航走を安定させ、音響通信を安定して実施することに成功した。

今回の観測は水深1300mとの通信だったが、同機体によって水深5000m程度までの深海底との通信/観測が可能となる見通しだ。日本周辺範囲の海洋底が観測対象となることが期待される。

飛行艇型ドローンによる海底観測を実現したことで、高速/高効率/リアルタイムの海底情報の取得が可能となった。海底調査の高頻度化/低コスト化により、海底火山域の高頻度計測、深海洋ロボットの低コスト展開、高速な広範囲の海底地形観測など、さまざまな海底事象の検出が期待される。

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