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最大1200×1200mmの大型加工も可能——ポータブルCNCロボット「Cubiio X」

ポータブルCNCロボット「Cubiio X」がKickstarterに登場し、目標額の85倍を超える1億円以上を既に調達するほど、大きな注目を集めている。

Cubiio Xは、以前fabcrossで紹介したレーザー加工機の「Cubiio」「Cubiio 2」の開発元による新プロジェクトだ。

Cubiio X

Cubiio Xシリーズの最大の特徴は、自走式本体ユニットの採用により、大きなワークエリアの加工ができることだ。「Cubiio X1」、「Cubiio X2」、「Cubiio X3」の3モデルがあり、それぞれの最大ワークエリアは、600×600mm、600×1200mm、1200×1200mmとなっている。

Cubiio Xの本体ユニットには4本のタイミングベルトが付いている。使い方は、まず作業台などの四隅に付属品のアンカーを設置し、加工する材料を置いた後、本体から出したベルトを1本ずつアンカーに取り付ける。本体が材料の中心に来るようにしたら、本体のタッチパネルを操作してMicro SDカードに保存したファイルを選択すると、本体が動き出して切削加工を始める。

Cubiio X
Cubiio X

4つの独立したモーターが、加工作業の間、各ベルトを制御して正確に本体を誘導する。レールとボールねじがスピンドルをガイドし、回転するビットをZ軸モーターが動かして材料を切削加工していく。ベルトの張力は常にモニターされており、摩擦、反作用トルク、ベルトの弾性などの要因を考慮しながら、適切な速度と精度を確保するように調整される。

Cubiio Xは木材やプラスチック、金属などさまざまな素材に対応している。最大で厚さ約30mmまで切削可能だ。テストではカーバイドビットを使用してアルミニウム、銅、真ちゅうを加工できることを確認したという。

Cubiio X

Cubiio Xの重さは3.6kg、本体サイズは255×255×175mmだ。集じん機に加え、緊急停止スイッチなどの安全対策も施されているほか、ヘッドをオプションの1.3Wレーザーモジュールに交換すればレーザー刻印機として使用することもできる。

Cubiio Xで切削加工するにはCAD/CAMソフトウェアでG-codeファイルを生成する必要がある。開発元は、初心者向けに、個人利用で無料版が使用可能なクラウド型CADツール「Onshape」や、CNCのフル機能を備えた「LaserWeb/CNCWeb」を推奨している。

Cubiio X
Cubiio X

Cubiio Xの早期割引価格は、アンカー、電源ケーブル、USBケーブルなどの付属品とX1がセットになった「Cubiio Lite」が1250ドル(約17万円)、X2を含む「Cubiio Standard」が1550ドル(約20万円)、X3を含む「Cubiio BEST VALUE」が1650ドル(約22万円)だ。Cubiio StandardとCubiio BEST VALUEにはポータブル収納ケースとビット3本も付属する。日本への送料は無料で、出荷予定はX1が2023年12月、X2は2023年11月、X3は2023年10月だ。

Cubiio Xは2023年4月9日までクラウドファンディング中だ。目標金額1万ドル(約130万円)に対し、2023年3月22日時点で約85万ドル(約1億1000万円)を集めている。

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