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Instachordがオープンソース電子楽器「かんぷれ」を開発、クラファンで資金を募る

Instachordは「だれでも弾ける進化する楽器」をコンセプトとした電子楽器「かんぷれ(KANTAN Play core)」を発表した。ボタン操作だけでコード演奏が可能で、ハードウェアにはM5Stackを採用。2024年6月8日からクラウドファンディングを開始し、目標金額に到達した場合には、2025年4月末を目標に出荷する予定だ。

かんぷれは楽曲の演奏に使用するコード(和音)を度数に変換、各度数が割り振られたボタンを押すだけで任意の楽曲を演奏できる。この仕組みは同社が2023年に発表したコード譜演奏アプリ「KANTAN Play」と、オンライン上のコード譜を度数に変換するアプリ「KANTAN Music」がベースとなっている。

かんぷれの試作機 かんぷれの試作機

無料の楽譜配信サイトに対応し、100万曲以上の楽譜をかんぷれで演奏可能としている。また、外部接続にはUSBポートやGroveポート、microSDカードスロットを用意。足での演奏やゲームコントローラーでの演奏にも対応予定だ。

試作機でのデモ 試作機でのデモ

本体の外寸は74×32×125mm。マイコンモジュールとして、M5Stackの「Core2」「CoreS3」「CoreS3 SE」に対応する。クラウドファンディングでの販売価格はM5Stack付属版が3万3000円(税込)、非付属版が2万6000円(税込)の2種類。ソフトウェアはオープンソースとして公開予定で、ユーザーがファームウェアを改変することも可能だ。

Instachordは2020年にコードを知らない音楽初心者でもギター演奏ができる電子楽器「インスタコード」を発表。クラウドファンディングで約7935万円を調達し、製品化に成功。2023年にはJENESISが展開する電子機器ブランド「aiwa」からエントリーモデルを発表している。

Instachordの代表である永田雄一氏はインスタコードの発表後に楽器の演奏能力だけでなく、身体障害の有無に関係なく演奏できる楽器を着想。また既に発表していた「KANTAN Play」に物理ボタンが欲しいという声を受けて、2023年から試作開発に着手していた。

開発チームにはM5stack、スイッチサイエンスに加え、コンセプトデベロッパーとしてGOROman氏などが名を連ねている。また、アクセシビリティアドバイザーとして、先天性の脳性まひを持つ山下智子氏を起用している。

製品の予約注文は2024年6月8日午前10時からクラウドファンディングサイト「Kibidango」で受け付ける。予約注文が目標金額の5000万円を超えなかった場合には製品化を見送り、目標金額が達成した場合のみ、Kibidango上で注文金額が決済される予定だ。

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