新しいものづくりがわかるメディア

RSS


Dig up the underground「プロダクト一機一会」by 松崎順一

緊急警報対応で防災時代を先取りしたシンセサイザー方式ラジオ「Panasonic HIGH SENSITIVITY 3BAND RECEIVER RF-U99」

まだ新型コロナウイルスも一向に収束する見込みもない中、普段電車に乗らない筆者が、感染の怖さを感じながら週の半分を電車通勤している。そんな状況ではあるが、時間を調整して蒐集もコンスタントに続けている。今回は毎週定点観測している地元の観測場所で発見した製品で、いろいろなものが置かれた棚の、1番下にひっそり置かれていたものだ。その製品とは1990年代に発売されたポータブルラジオで、感度の良さから遠距離受信が可能な、当時から受信マニアに人気があったラジオだ。タイトルでは防災向けとしているが、発売されると違う意味で人気になったラジオだ。当時の価格は1万9800円とけっして安くはなかった。また本体は万人向けで、癖のない曲面を生かしたおとなしめなデザインだ。それでは本体を詳しく見てみよう。

今回入手したのは本体を含め元箱、取り扱い説明書やACコードなど、付属品も一式がそろった状態だった。

また本体には若干の使用感はあるものの全体のコンディションは良く、故障もなさそうだ。

本体は全体がプラスチックの成形品で、ソニーの「ICF-EX5」などの同クラス製品と比べるとやや安っぽい感じがする。

本体は比較的軽量だが取っ手も付いており持ち運びは楽だ。

ラジオの正面下部には大きく「緊急警報対応」と印刷され、ラジオの特徴を強調している。その横にはスリープ(おやすみタイマー)と照明のスイッチがあり便利だ。

電源を入れ、バンド切替と選局ボタンでお好みの局を簡単に受信することができる。また液晶画面には周波数が表示される。

本体の右横には放送局をプリセットできるボタンがレイアウトされ、各バンド7局まで記憶可能だ。ただしTVは地デジ化に伴い現在では受信できないが、ワイドFM放送を受信することができる。

このラジオの本題である緊急警報受信だが、NHKの警報放送第1種と第2種が電源を切っていても受信できる仕様になっている。ちなみに第1種は大規模地震や災害、第2種は津波に関する警報だ。本体の横にあるスイッチで受診する警報を切り替えることができる。

RF-U99はポータブルラジオとして単一乾電池4本で使用できる。もちろん通常はACで使用できる。ACアダプター不要なところがこのラジオの良さだ。

RF-U99は警報受信も便利で、遠距離受信も可能なところがクローズアップされるが、もう一つ人気の秘密がある。

それは音質で、長時間聴いても耳が疲れない柔らかく聞きやすい音が気に入って使っている人も多い。災害の多い現代こそ必要なラジオかもしれない。

「Panasonic HIGH SENSITIVITY 3BAND RECEIVER RF-U99」

販売時期:1994年

1994年に起きた主な出来事

  • テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」放送開始
  • 映画『平成狸合戦ぽんぽこ』公開
  • オリックス・ブルーウェーブのイチローが史上初の1シーズン200本安打を記録

関連情報

今人気の記事はこちら

  1. 昔のマルスをイメージして、パタパタめくってピンを挿す「路線検索ガジェット」を作った
  2. 西和彦氏がM5Stack上で動作するMSX2のオリジナル公式エミュレーター「MSX 0 stack」を発表
  3. Raspberry Piと公式カメラを1つに——Raspberry Pi 2/3/4B対応ケース「PiShell 2」
  4. Creality製の光造形3Dプリンター「HALOT-ONE PLUS」、サンステラが発売
  5. 透かし彫刻磁器という古くからある芸術形式を3Dプリントし、目の見えない人も見える人も共有可能なデータ形式を作製
  6. 1.54インチ正方形LCD基板「Squary」——「RP2040」または「ESP-12E」を搭載
  7. LEGO、教育用プログラミングロボットシリーズ「マインドストーム」を2022年年内で販売終了
  8. 1970年代に開発された戦車シミュレーターをRaspberry Piでレストア
  9. 工学社が書籍「『Raspberry Pi』から広がる電子工作の世界」を発売
  10. 柔軟な構造の分散型波力発電装置が特許を取得——風に揺れる建物や自動車が走行する道路などからも発電できる可能性

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る