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自転車が生まれて200年、進化と発展の歴史——「自転車の世紀」(千葉県・佐倉)

自転車がこの世に誕生して200年がたつ。これまでさまざまな側面から改良が続き、今でも私達の生活に根付いているこのプロダクトの進化と発展を紹介する「自転車の世紀」展が、12月17日まで千葉県佐倉市の佐倉市立美術館で開催されている。

自転車が今の姿になるまで

自転車は発明当時から現代と同じ形だったわけではなく、現代の形になるまでに大きく分けて4つの段階で進化してきた。初期の自転車はペダルがなく地面を蹴って進んでいた。次に前輪にペダルが付き足が地面から離れた。次に速さを求め前輪が巨大化。そしてようやく前後の車輪が同じ大きさになりチェーン付きの自転車が登場し、現代の自転車の原型が完成する。本展では進化の2段階目の、ペダルが前輪に付いたころから最新のものまで、実物の自転車を見ることができる。

ミショー型自転車:馬車を作っていたミショー親子が発明した、前輪にクランクとペダルが付いた自転車。 ミショー型自転車:馬車を作っていたミショー親子が発明した、前輪にクランクとペダルが付いた自転車。
ブレーキは現代の自転車とあまり原理は変わらず、ブレーキシューを押し当てて止める方式。タイヤは木材でできている。 ブレーキは現代の自転車とあまり原理は変わらず、ブレーキシューを押し当てて止める方式。タイヤは木材でできている。
オーディナリー型自転車:パリで始まった自転車のレースのために工夫が施された。速さを求め前輪を大きくし、ペダル1回転で進む距離を長くした。 オーディナリー型自転車:パリで始まった自転車のレースのために工夫が施された。速さを求め前輪を大きくし、ペダル1回転で進む距離を長くした。
セーフティーバイシクル:前輪は方向決め、後輪は自転車を前に走らせるためと車輪の役割を分けた自転車。これで現代の自転車とほぼ同じ仕組みになった。1879年に登場したものなので、誕生から約60年でこの形までたどり着いた。 セーフティーバイシクル:前輪は方向決め、後輪は自転車を前に走らせるためと車輪の役割を分けた自転車。これで現代の自転車とほぼ同じ仕組みになった。1879年に登場したものなので、誕生から約60年でこの形までたどり着いた。
自転車の進化は戦争によって生まれることもあった。折りたたみ自転車は1895年にフランス軍が発明したもので、本展では第二次世界大戦でイギリス軍が使用した自転車が展示されている。 自転車の進化は戦争によって生まれることもあった。折りたたみ自転車は1895年にフランス軍が発明したもので、本展では第二次世界大戦でイギリス軍が使用した自転車が展示されている。

多様化する自転車

現代の自転車の形が確立してから現在に至るまで、自転車競技はスピードを競うだけでなく、障害物を乗り越えたり、技を競ったりと多様化し、ギヤやサスペンション、造形美などで進化を遂げていった。また日常の利用用途も多目的化しさまざまな形状の自転車が生まれている。

エバレスト“チャンピオン”:1964年に開催された東京オリンピックへ向けて土屋製作所が製作した試作機。 エバレスト“チャンピオン”:1964年に開催された東京オリンピックへ向けて土屋製作所が製作した試作機。
ルネ・エルス“ロンシャン”:パリの宝石と称される自転車を数多く手掛けた名工ルネ・エルスが制作した自転車。ブレーキワイヤーをフレームに格納するなど美しさが際立つ自転車。日本の自転車デザインのお手本となった。 ルネ・エルス“ロンシャン”:パリの宝石と称される自転車を数多く手掛けた名工ルネ・エルスが制作した自転車。ブレーキワイヤーをフレームに格納するなど美しさが際立つ自転車。日本の自転車デザインのお手本となった。
GTマウンテンバイク:アメリカのGTによるマウンテンバイクの最高級車。マウンテンバイクのコンポーネントはシマノのものが使われており、フレームはカーボンファイバー製。 GTマウンテンバイク:アメリカのGTによるマウンテンバイクの最高級車。マウンテンバイクのコンポーネントはシマノのものが使われており、フレームはカーボンファイバー製。

本展を見ると自転車には本当に多様な使い方があり、それに答えるようにどんどん技術が進化していることがよく分かる。デザイン的アプローチ、技術的アプローチなど多様な側面から生まれる自転車をぜひ会場で見てほしい。見ていて本当に飽きない展示になっている。

ベスビーの電動自転車:フレームにバッテリーを内蔵したスタイリッシュなデザイン。 ベスビーの電動自転車:フレームにバッテリーを内蔵したスタイリッシュなデザイン。
ハンドバイク“HBJ-YE20”:下肢障害者用に開発された自転車。ハンドルと前輪がチェーンでつながっていて、ハンドルを回して車輪を動かす。 ハンドバイク“HBJ-YE20”:下肢障害者用に開発された自転車。ハンドルと前輪がチェーンでつながっていて、ハンドルを回して車輪を動かす。
SANOMAGIC“MWR-T1”:造船技術を応用して作られた自転車。殆どのパーツが木材でできている。 SANOMAGIC“MWR-T1”:造船技術を応用して作られた自転車。殆どのパーツが木材でできている。
リキシャタンク:東日本大震災を受けて震災に強い自転車として開発された。 リキシャタンク:東日本大震災を受けて震災に強い自転車として開発された。
ケルビム“ハミングバード”:日本屈指の自転車オーダーブランド。ハミングバード=ハチドリのような優雅な曲線が特徴。 ケルビム“ハミングバード”:日本屈指の自転車オーダーブランド。ハミングバード=ハチドリのような優雅な曲線が特徴。
最後にこれはエンジニアの方にぜひ見てほしい一品。航空機のジェットエンジンに使用されている技術を応用した自転車のハブ。 最後にこれはエンジニアの方にぜひ見てほしい一品。航空機のジェットエンジンに使用されている技術を応用した自転車のハブ。

自転車の世紀
会期:2017年10月28日(土)~12月17日(日)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日
会場:佐倉市立美術館(千葉県佐倉市新町210)
入場料:一般800円、大学・高校生600円、中・小学生400円、未就学児無料
オフィシャルサイト:http://www.city.sakura.lg.jp/sakura/museum/exhibition/jitensyanoseiki.html
主催:佐倉市立美術館

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