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バイオとものづくりが繋がる未来を想像して——「2018年のフランケンシュタイン バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま」(表参道)

バイオテクノロジーや生物を使った芸術潮流「バイオアート」の旗手として注目される国内外のアーティストの作品を紹介する展示「2018年のフランケンシュタイン バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま」展が、2018年10月14日までEYE OF GYREにて開催されている。

2018年のフランケンシュタイン的創造物

2018年はイギリスの小説家メアリー・シェリーが「フランケンシュタイン」を発表して200年になる。「創造物による創造主への反乱」や「神に代わり生命を創り出すことの矛盾」といった問題が提起された同作品は、AIや遺伝子組み換え技術が飛躍的に発展する今日、古びるどころかますます現代的なものになってきている。本展ではフランケンシュタインの諸問題を「死者の蘇生」「人新世における生命」「生政治」の3つの文脈から読み解く展示になっている。

「sugababe」:ゴッホの親族のDNAをつなぎあわせ、ゴッホが1888年に切り落とした左耳を蘇生したディムット・ストレーブの作品。 「sugababe」:ゴッホの親族のDNAをつなぎあわせ、ゴッホが1888年に切り落とした左耳を蘇生したディムット・ストレーブの作品。

「蘇生するユニコーン」:科学の発展などで迷信となったユニコーンを骨や臓器から毛まで精密に再現することで、合成生物学や人工知能などが高度に複雑化し、まるで魔法のようになっている現状を隠喩している。 「蘇生するユニコーン」:科学の発展などで迷信となったユニコーンを骨や臓器から毛まで精密に再現することで、合成生物学や人工知能などが高度に複雑化し、まるで魔法のようになっている現状を隠喩している。

「やどかりに『やど』をわたしてみる」:fabcrossでも何度か紹介しているAki Inomataの、生物と人工物の共生を扱う作品。同作品以外にも彼女の作品は複数展示されている。 「やどかりに『やど』をわたしてみる」:fabcrossでも何度か紹介しているAki Inomataの、生物と人工物の共生を扱う作品。同作品以外にも彼女の作品は複数展示されている。

「Stranger Visions」:街に落ちているタバコの吸殻や髪の毛からDNAを採取し、元の人の顔を復元するヘザー・デューイ・ハグボーグの作品。 「Stranger Visions」:街に落ちているタバコの吸殻や髪の毛からDNAを採取し、元の人の顔を復元するヘザー・デューイ・ハグボーグの作品。

「DNA Black List Printer」:パンデミックを起こす危険性を持ったウイルスの塩基配列など、バイオ企業が合成を禁止しているDNA配列のみを作成して印刷するBCLの作品。 「DNA Black List Printer」:パンデミックを起こす危険性を持ったウイルスの塩基配列など、バイオ企業が合成を禁止しているDNA配列のみを作成して印刷するBCLの作品。

本展は製品やものづくりに役立つテクノロジーを展示しているものではないが、展示で使われているものの中には3Dプリンターで造形されたものや安価なマイコンやモジュールを使ってDNAを扱う作品が展示されていて、fabcross読者も身近に感じやすい展示だ。またテクノロジーが進化することで自然や生命とのリンクがどんどん強くなる未来に、ものづくりに関わる人間はどうテクノロジーを扱うべきなのか、いろいろな角度から考えさせてくれる展示となっている。ぜひ会場で近い未来に訪れる事象について考えてみてほしい。

2018年のフランケンシュタイン バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま
会期:2018年9月7日(金)~10月14日(日) 11:00~20:00
会場:EYE OF GYRE(東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE3F)
入場料:無料 
休館日:無休
オフィシャルサイト:https://gyre-omotesando.com/artandgallery/bioart/
主催:GYRE /スクールデレック芸術社会学研究所

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