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イベントレポート

「第22回機械要素技術展」で、自分でも買えそうな気になる製品を探してみた

ネジやバネなどの部品、モーターなどの装置類、各種素材といった機械製品の要素や加工技術を集めた専門展「機械要素技術展」が、2018年6月20日から22日まで東京ビッグサイト(東京国際展示場)にて開催されました。機械系のエンジニアの方なら1度は行ったことがあると思います。この手の展示会では、最新式のすごい機械や大型の産業ロボットなどが並べられ、目立つブースでグイグイと動いていたりしますが、個人でも買えるレベルの小さな気になる製品も結構並んでいます。派手な装置も奇麗なコンパニオンのお姉さんもスルーして、地味だけどちょっと欲しい、気になる製品を探してみました。

金網メーカーが作った折り紙のように折れる金網「おりあみ」

触った感じは確かに金属。 触った感じは確かに金属。

最初の気になる製品は石川金網の折り紙のような金網「おりあみ」。金属でできているのに、布のようにしなやかで、紙のように張りがあり、通常の折り紙と同じように作品が折れます。材質は真ちゅう(丹銅)、ステンレス、純銅があり、金属なので水にぬれても形が崩れません。ステンレスならばさびることもありません。

金網職人が、遊びで金網を使って折り鶴を折ったところ話題となりました。そこで、一般の人でも同じように折れる金網をと、創業から90年以上の間に培った金網に関する知識を基に試行錯誤の上、出来上がったのがこの「おりあみ」。金属製という特性を生かした作品作りを模索しているとのことでしたが、コスプレをやる方とか何かに使えませんか? 紙や布より耐久性、耐水性が高く、紙と同じように形を作れます。革に貼り付ければ、リアルに防御力の高い革の鎧が作れそうです。

真ちゅうや銅は時間経過と共に味わい深い色に変化していきます。 真ちゅうや銅は時間経過と共に味わい深い色に変化していきます。

日本唯一のエボナイト製造所の作るカラフルなエボナイト材

何を作るか決まってないが、何かいい物が作れそう。 何を作るか決まってないが、何かいい物が作れそう。

続いて気になる製品は日興エボナイト製造所のカラーエボナイト材。エボナイトは、ゴムと硫黄を混合加熱してつくる合成樹脂で、石油を使ったプラスチック素材が使われるようになるまでは、さまざまな場所で使われていました。今もそのしっとりとして滑りにくい質感や安定性が好まれ、高級万年筆、木管楽器のマウスピースやギターピックといった演奏器具などに使用されています。

こちらがエボナイト。磨くと漆塗りのような美しいつやが出る。 こちらがエボナイト。磨くと漆塗りのような美しいつやが出る。

今もエボナイトを製造している工場は世界でも数カ所で、日興エボナイト製造所は日本唯一のエボナイト素材メーカー。最高級グレードの天然ゴムを使ったエボナイトは、海外からの引き合いも多くあるそうです。カラーエボナイトは1m単位で1本からでも購入可能。何を作るか決まっていないが、とりあえず欲しくなる気になる素材です。

日興エボナイト製造所のオーダーメイド万年筆の価格は数万円から。贈り物か自分へのご褒美とかだったらなんとかなるか。 日興エボナイト製造所のオーダーメイド万年筆の価格は数万円から。贈り物か自分へのご褒美とかだったらなんとかなるか。

スマホで操作、簡単刻印

これがあれば刻印も簡単。 これがあれば刻印も簡単。

続いての気になる製品は東京彫刻工業の「デジタル式手打刻印 Patmark」。製品にシリアルナンバーなどを刻印するときは、刻印用のポンチを製品に当て、ハンマーで叩いて刻んでいきます。慣れないと結構難しい作業で、文字がズレたり二重になってしまうなど、残念な仕上がりになることもよくあります。このPatmarkは小型で楽に持ち運べて、スマホで簡単に操作できます。

アプリで簡単操作。 アプリで簡単操作。

刻印する文字の大きさや打刻力などアプリで簡単指定。あとは刻印したい物にPatmarkを当ててスタートボタンを押せば、簡単奇麗に仕上がります。

バッテリーで駆動できるので使う場所を選ばない。 バッテリーで駆動できるので使う場所を選ばない。

希望小売価格は、東京彫刻工業のWebサイトによると、ACアダプターセットで14万9000円(税別)。電池パックセットだと19万9000円(税別)。個人で買えない額ではないですが、じゃあ何に使うの? と聞かれるとやや困る。昔、観光地で記念コインへ名前などを刻印できる機械が置いてありましたが、今だったらこれを使って金属やプラスチックのスマホケースに名前を刻印するサービスをやれるでしょうか?

英数字、ひらがな、カタカナ、各種記号が刻印できます。 英数字、ひらがな、カタカナ、各種記号が刻印できます。

トライアングルだけど三角形じゃない

叩くと奇麗な音が出る。 叩くと奇麗な音が出る。

次はメカや素材とは異なる気になる製品。石原金属化工の「フォルム・デ・ゾン」。会場案内に「三角形でないトライアングル」と書かれていて、「パンだけど、食べられないパンはなーんだ!」というようなナゾナゾみたいな製品だなと思っていたら、現物を見て納得。楽器のトライアングルでした。たたくと奇麗な音が響きます。

プレスの際に出る端材を何かに使えないかと考えたもので、現時点では正式に販売していないそうですが、幼稚園とかで子どもたちが持って演奏していたら絵になるかもしれません。形状の関係でたたく場所によって音が違ったりしますが、そのあたりは今後解消していくとのこと。イベントなどでの需要もありそうです。

猫は売れるよね。 猫は売れるよね。

3DプリンターやCTスキャン、小型鋳造機もあるイノベーティブスペース

個人からの鋳造依頼も受けているそうです。 個人からの鋳造依頼も受けているそうです。

最後は製品も気になるが、受託サービスも気になるCASTEM。精密鋳造を行う会社で、こちらのメタルインジェクションモールド(金属射出焼結)による精密部品は非常に高精度で驚きます。

価格は1万1000円。 価格は1万1000円。

上の写真が、その方法で作られたミニチュア工具セット。後ろの名刺と比べるとその大きさが分かる。この大きさでありながらハサミはちゃんと切れるし、ペンチはちゃんと物がつかめる。CASTEMが秋葉原で運営する、鋳物をテーマにした「IRONCAFe」でも購入可能です。

そしてCASTEMでは、3Dプリンターや小型鋳造機を備えたものづくり工房「キャステム京都」を開設しています。CTスキャンを使った非破壊検査の受託サービスなども行っていて、無駄に何かをスキャンしてもらいたい気持ちになりました。

錫製品の企画、製造、販売なども行っているそうです。 錫製品の企画、製造、販売なども行っているそうです。

小ブースハンティング

気になる5製品を紹介しましたが、買えそうな気になる製品は他にもたくさんありました。インターネットにつながる電動ドライバーとか、プロ仕様の作業用手袋とか、5kgの重りをつるしても剥がれないマグネットホックとか。個人的には展示会の時には会場の中心付近よりも外周をよく回ります。小さなブースが連なっているあたり。小ブースハンティングとでもいいましょうか。結構楽しめます。

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