今週行ってみたいイベント
かつて子どもだった大人へクリエイティブな「おさなごころ」をもう一度——「おさなごころを、きみに」(清澄白河)
メディアテクノロジーによる作品や映像を通して、触覚、身体、音と言葉、忘却、宇宙などをテーマとした空間を巡りながら、子どもと大人が一緒に楽しめる展示会『おさなごころを、きみに』が2020年9月27日まで東京都現代美術館で開かれている。
開校期間14年が生んだ伝説
本展には、実際に体験できるインタラクティブな作品もありながら、展示を象徴するような現代アート作品も展示されていて、いろいろな興味をかき立てる展示になっている。会場の前半には世界的に有名なプロダクトデザイナー吉岡徳仁が手掛けた「ROSE」が展示されている。これは生花を結晶化させたものだ。生の花を結晶に封じ込めたらどうなるだろう? やってみよう! という感じで始まったのか、何にでも楽しんで挑戦する姿勢からおさなごころを感じる作品だ。
視覚や聴覚に頼ってきたスポーツ観戦を、触覚を通じた体験に変化するデバイス。触覚だけでテニスを感じることができるかに挑戦したデバイス。触覚を通訳するような感覚でとても面白い作品だ。感覚要素をそぎ落とすことで生まれる新しい伝え方だ。
紹介した展示以外にも、大型映像上映や、センサーを使った作品、多様な年齢層を対象にしたオープンワークショップも用意されている。新型コロナウイルスの影響で、当初の予定からの変更が多かったそうだが、充実したメディアアートの紹介が実現した。インタラクティブ体験、身体表現、音や文字による作品資料や映像上映を通し、楽しむことや、やってみることが「おさなごころ」を持ち続ける秘訣のように思わせてくれる展示となっている。ぜひ会場に足を運んでみてほしい。
「おさなごころを、きみに」
会期:2020年7月18日(土)~2020年9月27日(日) 10:00~18:00
会場:東京都現代美術館(東京都江東区三好4丁目1-1)
入場料:一般 1300 円/大学生・専門学校生、65 歳以上 1000 円/中高生 800 円/小学生以下無料
休館日:月曜日(9月21日は開館)、9月23日
オフィシャルサイト:
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Cherish-your-imagination/
主催:東京都歴史文化財団 東京都現代美術館