スタートアップのパートナー「工場なび」
大牟田電子工業(プリント基板設計/製作)
福岡県大牟田市にある大牟田電子工業は1981年創業のプリント基板メーカーで、基板設計と1~100枚程度の基板製造を請け負う。約300社の取引先を抱え、毎日200~400種類の基板を社内で製造し、その品質の高さで、ネット専業の国内競合や海外企業がひしめく業界において30年以上の歴史を持つ老舗メーカーだ。
Makersにとって頼りになる3つのポイント
- 1枚から依頼できるので、試作案件でも相談できる
- 設計から製造までを一括して依頼できるので、納期が短縮できる
- ベンチャーから大手まで難易度の高い案件にも柔軟に対応している
「私どもが30年間続いている最大の理由は、会社としては何の特徴もありませんが、よそ様が嫌がるようなことをやってきた結果だと思います。」
30年間にプリント基板の業者が4分の1減少している中で生き残ってきた理由について、原田さんはこう話してくれた。大牟田電子工業は、基板の設計から製造、部品実装、組み立てまでを一貫サポートしている。プロトタイプの基板や少量多品種に特化しているので、オーダーは1枚からでも可能だ。大量生産を志向しないのは九州のマーケット事情に合わないという背景もあり、市場ニーズに沿って経営した結果なのだという。メインの顧客は九州全域の産業機器関連だが、ベンチャーからの発注も少なくない。最近では高齢者の見守りデバイスの基板開発にも携わっている。
スタートアップなら格好をつけずに、ストレートに相談してほしい
海外やネット専業の競合他社を使っていた企業からの相談も少なくないという。
「QCD(品質、コスト、納期)を徹底している事もあり、他社と比べると安くはありませんが、関東、関西の試作屋よりは安いと思います。0.03%という不良率の低さと納期を徹底して守る体制があるからこそ、ここまで続いているのだと思います」
ベンチャーやスタートアップが相談する際のアドバイスもいただいた。
「起業したばかりで作ってくれる会社が無くて『なんとかなりませんか?』と相談に来る方や、紹介を通じて問い合わせされる方もいます。大手では相手をしてくれないような案件がうちにやってくるわけです。最初に取引する上では信用の問題などありますが、お互いに話し合うと大概のことはわかりますので、どれぐらいの予算で何を作りたいか、ストレートに相談してほしいですね。価格については1平方メートルあたりでどれだけ基板が作れるかで大体決まりますが、これも具体的な要件や何を作りたいかで調整できる部分があるんです。特に小物の試作案件は何十万、何百万にはならない世界ですから、私たちも大きなリスクを抱えるわけではない。だからこそ、変に格好をつけずに正直に話してほしい。極端な話、予算はこれだけですって言ってくれた方がいい。そうすれば、協力できることもありますから」
つい最近も翌日納品で百枚単位の基板製造の依頼を受けたが、納期に間に合わないという事で一度は営業担当が断った案件があった。その後、万策が尽きたという依頼主から再度依頼を受け、実現できる方法を検討し、18時間後の納期に対して13時間で顧客の元に届ける事が出来たという。
「頻繁にあることではありませんが、時々そういった相談があります。相談いただく際には、お客様で準備頂けるデータや基盤の仕様、特殊加工の有無は事前にはっきりさせておいた方がいいですね。具体的な要望もあれば、問い合わせの際にご相談下さい」
概要
企業名 | 大牟田電子工業株式会社 |
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所在地 | 福岡県大牟田市西宮浦町11-15 |
電話 |
0944-53-1411(代表) |
URL | |
問い合わせ方法 |
電話か問い合わせ用メールアドレスeigyou@omutadenshi.co.jpまで |