新しいものづくりがわかるメディア

RSS


自分で作って学ぼうシリーズ

デルタ型3Dプリンタも大丈夫! 続・自作3Dプリンタを組み立てよう!

次に電源と基板の取り付けから配線まで一気に進めよう。

電源を台座内に取り付け、所定の位置にディストリビュータボード(電源から各モーターに送電するためのボード)と制御ボードを取り付ける。

これがディストリビュータボード。台座内にあるX軸モーターの横に設置する。

電源の手前にあるのが制御ボード。設置後、各モーターのコネクタとエンドストップスイッチやファンのコネクタ等を挿していく。

最後に造形物を受け止めるヒーテッドベッド部分を取り付けたら台座部分の組み立ては終了だ。

次に上下動をコントロールするタイミングベルトの取り付けにかかる。

ベルトを支柱に取り付けたリニアガイドの中にある溝にぐっと奥まで押し込んで、台座部分のモーターに取り付けたプーリーを通してベルトをUターンさせ、今度は上部に通し、また支柱部分のパーツの溝に押し込んでベルトを張る。

ここで大事なのはベルトの張り具合。指で軽く押さえたとき、写真のようにベルト同士がくっつかない程度の張りが必要。デルタ型3Dプリンタの動作の肝なので、よりていねいに確認しておきたいポイントだ。
問題なくベルトを通すことができたら、残り2本の支柱部分にも同様にベルトを張っていく。

ここでフレーム部分に通すケーブル類をスパイラルチューブで束ねて、フレームの凹部分に押し込んでおく。
筆者は手先が不器用なのでスパイラルチューブを束ねるのが苦手だが、林田はスイスイ束ねていく。

次に出力部分(エフェクター)の組み立てと取り付けだ。写真はある程度組み立てと、断熱用のカプトンテープ (出力部分の温度を安定化するためのテープで400度まで耐える)の貼り付けが終わった状態。台座部分から出ているケーブルを取り付けて、スパイラルチューブでケーブルを束ねている。

エフェクターを組み立て終わったら、アルミ製のパイプを先ほどベルトを張ったフレーム部分のパーツに取り付ける。両端が磁石になっているので、この部分の取り付けは簡単だ。

エフェクター側にもパイプを取り付ける。ようやく最終形が見えてきた。

内部の組み立てがようやく終わり、いよいよ大詰め。透明のアクリルパネルを側面に取り付けて、最後にPC上でキャリブレーションなどの初期設定を済ませれば完成だ。

ここまでの流れを一気に早送りでまとめた動画がこちら。

イチから自分で組み立てて、これから自分が使う機器がどのような構造で、どういった仕組みで動いているかを理解することによって、3Dプリンタに対する理解度も深まり、より充実したデジタルファブリケーションライフが過ごせるのではないかと思う。

今回のTrinoは半日あれば組み立て可能で、購入者向けのワークショップも開催されているので、興味のある方はぜひGENKEIのウェブサイトをチェックしてほしい。 

取材協力

合同会社GENKEI
今回紹介したTrinoの詳細・購入先はこちらから

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る