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ものづくりラボ短期集中連載

3Dプリンタを改造しよう!——よりきれいに造形できるファンダクト

今日、個人で気軽に手が出せる程安価なもの、超高精度のもの、自分で組み立てられるものなど、さまざまな3Dプリンタが世の中にあふれています。
しかし一方で、「安い3Dプリンタを買ったものの、なんかいまいちきれいにプリントできなくて……」や「もっときれいにプリントできる高い3Dプリンタ買おうかなぁ」という声も……。

そこで、「自作3Dプリンタを組み立てよう!」 の大人気を受けて、始まりました「3Dプリンタを改造しよう!」です。

この連載では、「もっときれいにプリントする」、「もっと愛着がわく3Dプリンタにする」、そして、「もっと3Dプリンタのことを理解する」ことを目標に、3Dプリンタを改造していきます。そして、改造後には、組み立て後と比べて、どれくらい精度が変わったか、比較します。

今回、改造に使う3Dプリンタはボンサイラボの「BS01+」です。

BS01+という機種は購入の際、マニュアルに沿って自分で組み立てる「組み立てキット」か、組み立て済みの「完成版」を選ぶことができます。購入した製品が故障やトラブルで使用できないときに、即日代替機を受け取れる「完成版1年間代替機サービス」もオプションで選べます。

さらに、BS01+購入者限定のFacebookコミュニティーがあり、そこでは毎日「こんなことしたらこうなってしまった……」というお悩み相談から「こんなことしたらこうなった!」という嬉しい報告までが飛び交い、3Dプリンタをより良く、より使いこなすための議論が行われています。

そこで今回改造するのは、BS01+のFacebookコミュニティーで「この改造をしたら精度がよくなった!」と報告されている「ファンダクト」です。 

ファンダクトとは?

ファンダクトというのは、その名の通り、「ファン」の「ダクト」で、モーターやシリンダーなどの冷却したいところに、ヘッドについているファンから送り出される空気を当てるためのガイドです。今回使用する、FFF(熱溶融積層)方式の3Dプリンタの要である「熱」を左右する、とても重要な部品です。

しかし、「このパーツをつけるだけで本当に良くなるの?」と感じた方も多いはずです。それに関して説明いたしましょう。 

FFF方式の3Dプリンタは、材料(フィラメント)を熱して柔らかくした状態で押し出し、それが冷えて固まることで造型していきます。

押し出した材料が熱いまま固まらないと、変形したり垂れたりしてしまい、造形精度が悪くなってしまいます。
そこで、この新しいファンダクトで風をガイドして押し出された材料に当てることで、きれいに造形できるのです。 

しかしここで注意が必要なのは、材料がABSの場合です。ABSは、造形中に急冷すると収縮して反ってしまうことがあるので、ファンダクトを使用しない方がよいです。このファンダクトは、PLAでプリントするときだけに使いましょう。

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