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専門家によるドローン分解レポート

バラしてわかった!! 超人気ドローンは3000個のパーツで組み立てられた空飛ぶノートパソコン?!

高速な映像転送が可能なアンテナモジュール

4K動画撮影ユニットの搭載と合わせてPHANTOM 3が大人気となっているもう一つの理由が、高精細な映像をリアルタイムでタブレットやスマホなどに転送できる高速通信が可能であるということ。それまでのドローンはラジコンのように視界に入る範囲でしか操縦することができず、あまり遠くまで飛ばせなかった。PHANTOM 3ではカメラの画像をリアルタイムに見ながら、本体が見えなくなっても操作を続けることができる。仕様でも通信距離は最大2kmとなっているので、実際にかなり遠くまで飛ばすことが可能だ。

なお、通信周波数は2.4GHzなので無線LANやBluetoothと同じ周波数帯だが、独自の規格を使っているようだ。 

アンテナモジュールは本体裏側にある4本の脚に内蔵されている。4本のアンテナを使うことでハイパワーで多指向な通信を可能にしている。 アンテナモジュールは本体裏側にある4本の脚に内蔵されている。4本のアンテナを使うことでハイパワーで多指向な通信を可能にしている。

操縦安全性へ配慮したパーツ類 

PHANTOM 3は初心者でも簡単かつ安全に操縦できるよう、いろいろと配慮されている。例えば、遠くまで飛ばしてリモコンからの信号が途絶え操作不能になった場合に、自動的に離陸した地点に戻ってくる機能を備えている。また、本体裏面から下に向けて超音波を発し、随時地面からの距離を計測している。これによって、降下時には地面から1.5mの高さでいったんホバリングするため、ラジコンヘリコプターのように一気に地面に突っ込むことがないように設計されている。

1.本体中心に搭載されたGPSアンテナを使って離陸地点など自分の位置を記録している。2.本体裏の顔のように見えるパーツには、超音波送受信用のユニットが内蔵されている。 1.本体中心に搭載されたGPSアンテナを使って離陸地点など自分の位置を記録している。2.本体裏の顔のように見えるパーツには、超音波送受信用のユニットが内蔵されている。

4つのプロペラを制御するIC

PHANTOM 3にはプロペラが4つ付いている。それら4つのプロペラはどのようにコントロールされているのかを探ってみた。その結果、PHANTOM 3では1つのICが統括的に4つのプロペラを制御するのではなく、個々のプロペラに対して動作を制御するICが1セットずつ設けられていた。制御系に関しては、1つのICで複数の動作を制御する方が部品の点数が少なくてすみ、コストダウンと軽量化に役立つが、その分複雑な制御が必要になる。PHANTOM 3のようにプロペラごとに独自に制御が割り振られている場合、部品の点数が増えてコストアップになり重さも増えるが、シンプルな制御でプロペラを個別にコントロールすることができるので、急な風によってバランスが崩れたときにも素早くバランスを立て直すことができる。

各プロペラに対して、1.モーターの回転を制御するIC、2.モーターを駆動するIC、3.モーターを駆動させる電流を発生するICが1セットずつ搭載されている。 各プロペラに対して、1.モーターの回転を制御するIC、2.モーターを駆動するIC、3.モーターを駆動させる電流を発生するICが1セットずつ搭載されている。

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