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つくばの研究者と燃える! ロボット大相撲大会

つくばの研究者たちと燃える! マキビシ、ロケットパンチ、何でもありの「ロボット大相撲大会」

過去最多のメダル獲得で盛り上がったリオオリンピック。たくさんの競技で数えきれないドラマが生まれた。感動の数々に読者の皆様も涙を流したことだろう。そんなリオオリンピックからさかのぼること1カ月前。fabcrossと、宇宙航空研究や産業技術の開発をしている研究者や大学生が集うつくばサイエンスネットワークが協力して「つくばロボットハッカソン ロボット大相撲大会」を開催した。ロボットを自由に改造して競い合う相撲競技。小さなドラマや感動、クスッと笑える盛り上がりをみせたイベントの様子をお伝えしたい。

つくばの研究者や大学生とロボット相撲大会!

2016年7月16日と24日の2日間、日本の研究機関等が集まる世界的な科学技術拠点都市のつくば市でイベントが開催された。イベント名は「つくばロボットハッカソン ~ XYZrobot Bolideを使ったロボット大相撲大会 ~」。主催は、つくば市に点在する研究機関をはじめ、産官学の様々な組織に所属する人々の為のネットワーキング活動を行う「つくばサイエンスネットワーク」と当サイトfabcrossである。

会場でイベントの概要を説明。 会場でイベントの概要を説明。

つくばロボットハッカソンには研究者や大学生、一般企業に勤めるロボットに興味をもった参加者が集まった。つくば市といえば、宇宙やロボットに縁のある研究機関も多く、ノーベル賞受賞者も生まれている。普段は研究分野を深く追求している参加者たちだが、この日はちょっと思考を変えて、相撲で勝つためにロボットを改造してもらう。改造に許される時間が短いという制約はあるものの、専門知識からどんな作品が生まれるのか目が離せない。

XYZrobot Bolideの説明をする石井さん(XYZプリンティングジャパン)。 XYZrobot Bolideの説明をする石井さん(XYZプリンティングジャパン)。

まずロボット大相撲大会のルールや概要、スケジュールを説明。1日目はロボットの組み立てと仕様の理解、アイデア出しに専念。その後、組み立てたロボットを1週間ほど持ち帰ってもらい、チームごとに連絡を取りながら時間の許すかぎり改造を施す。3Dプリンタで作ったオリジナル部品を使うもよし、市販の部品を改造して使うもよし。ロボットの動きとなるモーションを自由にプログラミングして動作を変更し、本体に内蔵されたスピーカーから音楽データを再生することもできる。そして、1週間後の大相撲大会で勝敗を決めるという流れになっている。

XYZrobot Bolideを自由に改造せよ!

大相撲大会ルールは相撲のようにシンプルで「土俵から出たり、倒れたら負け」。しかし、研究者たちの改造レベルが計り知れなかったため、運営側はこれを警戒し、「臭いのするものは禁止」や「相手の通信環境を阻害するのは禁止」などちょっと変わったルールも付け加えた。

つくばロボットハッカソン 大相撲大会ルール

  1. 土俵サイズ 1.5×1.5m
  2. 土俵から出る、倒れたら負け
  3. 3分間で決着がつかなかったら仕切りなおし
  4. 足のサイズ変更禁止
  5. 3足以上禁止
  6. 機体を傷つける、汚すような加工は禁止
  7. 臭いのするもの禁止
  8. 相手の通信環境を阻害するのは禁止

イベントで使用するロボットはXYZプリンティングジャパンの「XYZrobot Bolide」。2016年4月に発売された教育向けロボットだ。XYZrobot Bolideの仕様や特長については、XYZプリンティングジャパンの石井さんから説明があった。

教育向けロボットXYZrobot Bolide。18の関節を持ち、モーション(動作)を付属ソフトでカスタマイズできる。

XYZrobot Bolideの大きな特長は4つ。アイデア次第で自由に改造できるのが中でも魅力である。

  1. 外装を自由にカスタマイズ——外装部品を自由にデザインして3Dプリンタで作成し、オリジナルロボットに変身させることができる。
  2. 専用ソフトでモーションを作成——18カ所の可動関節があり、専用のモーション編集ソフト「XYZrobot モーションエディター」を利用してモーションを自由に作成できる。
  3. ワイヤレスで操作可能——付属の専用コントローラーまたは「XYZrobotアプリ」でスマートフォンやタブレットからワイヤレスで操作可能。
  4. 加速度や距離センサも搭載——ジャイロと加速度センサによる姿勢制御、距離センサ、スピーカー、サーボモーター、LED、Bluetooth4.0/4.1を搭載。マイクロSDカードを挿入して音声データの再生もできる。 

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