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Dr.片山の100均ロボット研究室

Dr.片山の100均ロボット研究室 子どもの頃の夢を叶えるぞ! 動く戦闘ロボを作ってみた

こんにちは。片山均(かたやま ひとし)です。愛媛県八幡浜市にある三瀬医院で院長を務めながら、100均ロボットの研究室で日々低予算ロボットを製作しています。

私が子どもの頃に夢中になったのが、巨大戦闘ロボ。そのかっこよさにしびれまくっていたのですが、近年国内某所に実物大のロボットが出現。憧れのロボットが、実物大で! と興奮しました。さすがに自分で実物大のロボットを作るのは難しいのですが、ミニチュアならいけるはず! ということで、リスペクトを込めて作ってみました。

某巨大戦闘ロボ(ミニチュア)の製作過程

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材料は以下の通りです。もちろん、全て100円ショップで調達してきましたよ。

  • 毛玉取り(羽根は取り外す)…1個
  • 竹の箸…約30本
  • ストロー…赤、青、白、各3本ずつ
  • 厚紙…適量
  • タイルマット…1枚
  • 輪ゴム(幅3mmくらいのもの)…3個 
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大まかな設計図です。前後に移動しながらダイナミックに手足を動かすロボットを想定して設計しました。

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コンパスカッターで厚紙とタイルマットを円形に切り出し、厚紙2枚でタイルマットを挟んでプーリーを作ります(大2個、小1個の合計3個)。

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竹の箸とストローを適当な長さに切り、グルーガンで接着して毛玉取りを載せるやぐらの上・中・下段を作ります。上の写真の左から上・中・下段となります。

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4本の箸でやぐらの各段をつなげていきます。

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毛玉取りの回転を上段のプーリーで横方向の回転として取り出し、ねじれの位置にある中段のプーリーで回転の向きを縦方向にします。このプーリーの回転で手足を動かします。さらにロボットを前後移動させるための下段のプーリーに繋ぎます。

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やぐらの完成です。やぐらの底に、ロボットを小さく前後に移動させるための車輪を2つ取り付けます。車輪は丸く切ったタイルマットを厚紙2枚で挟みました。

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動作テストをしてみました。

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前後に少しだけ移動します。

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頭部の製作を開始。最初に作ったものは(上の図)、ちょっと満足できる出来映えではなかったので作り直しました。

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赤いストローを付けたことで、より戦闘ロボらしくなりました。

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続けて手足と胴体を作り、合体! 軽量化と見栄えのバランスに神経を使いました。

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ロボットが出入りするためのあの象徴的な外枠を作って完成です。

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枠の中で戦闘ロボのミニチュアが手足を動かしながら前後に少し移動します。ホンモノと少々違うところはご愛敬。

動くだけじゃない、折りたたんで持ち運べる!

今回の戦闘ロボ(ミニチュア)、個人的には外枠を付けたところが気に入っています。ポイントは、ロボットがてこクランク機構を使って両腕両足を動かし歩行動作をするところ、そしてクランクを使った台車で小さく前後移動するところです。

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そしてもう1つ。実はこの戦闘ロボ(ミニチュア)、折りたためるようになっています。アウトドアのお供としても楽しめます。

なお、顔と胴体のパネルは差し込み式にしてあるので、取り外して別のロボットへと変身させることも可能です。

ロボットの再現に限界が……でも、動きには満足

今回、ロボットの外観は箸とストローだけを使いましたが、この2つの材料だけで実物っぽさを出すのはかなり難しいということに気がつきました。

でも、外枠、歩行動作、小さな前後移動という3つの要素を組み合わせて戦闘ロボを再現できたことには満足です。ただ、ロボット登場の際の赤いタラップを再現できなかったのが悔やまれます……。

実は私、まだ実物大の戦闘ロボを見ていないんですよね。いつか現地に行って、今回のミニチュアと比べてみたいと思います。

なお、私の計算が正しければ、箸の数を増やして実物大のロボットを作った場合、ストローや輪ゴム、タイルマット、毛玉取り器込みで660円ほどの費用がかかりそうです。あれ? 意外と安上がりかも。

第10回の研究発表は以上です。次回もお楽しみに!


企画・制作:片山均
取材・文:三浦一紀

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