Dr.片山の100均ロボット研究室
Dr.片山の100均ロボット研究室 プチ電車とホーキンスリンクで「走るエリーちゃん」が生まれました
こんにちは。片山均(かたやま ひとし)です。愛媛県八幡浜市にある三瀬医院で院長を務めながら、100均ロボットの研究室で夜な夜な低予算ロボットを作っています。
材料探しのために100円ショップに行くわけですが、最近気になっていたものがあります。それはダイソーの「着せ替えフレンド エリーちゃん」。頭、腕、脚を動かせる着せ替え人形です。これで何か製作できるのではとずっと思っていました。
同じ時期に、ホーキンスリンクという二足歩行のように動く機構を竹フルーツようじで簡単に作れるようになったので、「これだ!」と思い、エリーちゃんを走らせてみることにしました。
走るエリーちゃんの製作過程
まずは材料をご紹介します。
- 着せ替えフレンド エリーちゃん 1体
- プチ電車シリーズ 成田エクスプレス②駆動車 1台
- 竹の箸 15本くらい
- 竹串 1-2本
- 竹フルーツようじ 2本
- 木製スティック 4本
- ミニストロー 1本
- ロリポップスティック 1本
- タイルマット 適量(4x8cmくらい)
- 画鋲 4個
ざっと設計図を描いてみました。これを基に作っていきます。
竹の箸、ミニストロー、ロリポップスティック、木製スティックをグルーガンで接着し、電車が載るやぐらを作ります。
コンパスカッターで円形に切り出したタイルマット2個の中心に竹串を通して、やぐらに取り付けます。竹串の両端にクランクになる竹串を接着します。
2本の竹フルーツようじは、ピンバイスで穴を開けてから切断し、逆向きに接着してホーキンスリンク機構の要となるスライダーに加工します。
竹フルーツようじで作ったスライダーを画鋲でやぐらに取り付けます。
ホーキンスリンクの動きを確かめます。直線運動と早戻りがいい感じです。
木製スティックと竹串でエリーちゃんを載せる台を作ります。
木製スティックと画鋲でエリーちゃんの脚を作ります。つま先にはスライダーに取り付けるためのミニストローを接着します。
エリーちゃんを載せる台に脚を取り付けます。幅はミニストローで調節します。
つま先をスライダーに取り付けて、エリーちゃんの台をやぐらに接着したら完成です。
エリーちゃんの(本来の)両脚を思い切り背後に折り畳み、適度に乱れさせた髪で隠してから、エリーちゃんを台に載せます。
やぐらにプチ電車を載せ、スイッチを入れるとエリーちゃんが元気に走り出します。
電車は線路を走らせたほうが楽しいよ!
今回のポイントはホーキンスリンク機構です。竹フルーツようじをちょっと加工するだけで簡単に出来上がります。
プチ電車をやぐらにそのまま載せても、もちろんいいんですが、やっぱり電車は線路を走らせたほうが楽しい! ということで、わざわざプチ電車シリーズの線路で助走をさせてからやぐらに載せるようにしました。このほうが間違いなく楽しくなります。
当初は、エリーちゃんの脚は大手術で切断する予定でしたが、あまりにも脚が硬く断念。いろいろ試行錯誤していたら、かなり脚が折り畳めることに気付いたので、このように隠す方法を採用しました。
実は、今回初めて100円ショップで着せ替え人形を購入しました。110円とは思えないほどのクオリティーで、作品のイメージアップに大いに貢献してくれたことは間違いありません。今後もいろいろと活躍してもらいたいと思います。
装置のほうは、台に載せることができれば人形に限らず何でも走らせることが可能。個人的には、ブロッコリーやエリンギなど、トップにボリュームのある野菜がシュールで似合うのではと思っています。ぜひお試しください。走るブロッコリー、いいじゃないですか。
第11回の研究発表は以上です。次回もお楽しみに!
企画・制作:片山均
取材・文:三浦一紀