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Dr.片山の100均ロボット研究室

プチ電車で動くチェビシェフリンク機構を使った4脚歩行ロボット

こんにちは。片山均(かたやま ひとし)です。愛媛県八幡浜市にある三瀬医院で院長を務めながら、日夜研究室で低予算ロボットを作っています。

私は歩行するロボットを作ることが多いのですが、そのとき気を付けているのが、しっかり歩かせること。そのためには、体の重心を中心に持ってきたり、脚の数を増やしたりすることも大事なのですが、スムーズな脚運びも重要な要素です。

スムーズな脚運びを実現するには「チェビシェフリンク機構」が適しています。

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動力は、プチ電車と毛玉取り器を使用するパターンがあります。今回は、プチ電車を動力にした、チェビシェフリンク機構で進む4脚歩行ロボットの作例をご紹介します。

チェビシェフリンク機構とは

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疑似直線運動と早戻りを行う4節リンク機構で、ロボットで使えば水平後方に地面を蹴った脚を素早く前に戻すことができます。

プチ電車を使ったチェビシェフリンク機構4脚歩行ロボットの製作過程

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まずは材料のご紹介から。

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  • プチ電車シリーズ成田エクスプレス②駆動車
  • 竹の箸
  • 竹串
  • 木製スティック
  • ミニストロー
  • タイルマット
  • 画びょう
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最近、最寄りのダイソーでもプチ電車が店頭に並ぶようになったのですが、新幹線に混じって成田エクスプレスの駆動車だけが並べられていました。店員さんが私の趣味に合わせてくれているのでしょうか?

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まずは簡単な設計図を作りました。これを元に作っていきます。

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竹の箸、竹串、ミニストローをグルーガンで接着して、電車やリンク機構を取り付けるベースとなるやぐらを作ります。

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コンパスカッターで円形に切り出したタイルマット2個の中心に竹串を通してやぐらに取り付けます。そして、その両端に木製スティックと竹串を接着してクランクを作ります。

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木製スティックと竹の箸で、電車を載せる部分を作ります。

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続いて、リンク機構のパーツ作りです。木製スティックにピンバイスで穴を開けます。

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リンク機構同士の接触や脚のぐらつきを防ぐため、やぐら下部の竹串に取り付けるパーツにミニストローをグルーガンで接着していきます。

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リンク機構のパーツを画びょうや竹串で留めて、竹の箸を接着すれば1組分の脚の出来上がりです。

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左右対称に2組ずつ作りました。

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やぐらに4組の脚を取り付けていきます。

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脚が取れないようにミニストローをグルーガンで留めます。

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チェビシェフリンク機構を使った4脚歩行ロボットの完成です。

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いい感じに出来上がったので、屋外でも歩かせてみました。かわいらしいですね。

てこクランク機構よりも上下運動が少ない4脚歩行ロボット

チェビシェフリンク機構の疑似直線運動と早戻り機構により、上下動が少なく脚が地面から離れている時間が短い、安定した4脚歩行ができました。動力として使用しているプチ電車は加工する必要がないので、作業時間も短縮できます。

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プチ電車を動力に使う場合、線路上を走らせてロボットにダイレクトに載せるというアクションも楽しめます。もっとワイルドさを出したい場合は、試してみてはいかがでしょう。

今回はリンク機構の一部に竹串を使用しましたが、足の長い画びょうを使った方がもっと簡単に作れることに、完成後に気付きました。次回からはそうしようと思います。

製作過程で注意したいのは、脚同士がぶつからないように余裕を持たせつつ、見た目が悪くならないよう横幅を広げ過ぎないようにすることですね。

チェビシェフリンク機構を使うことで、てこクランク機構などよりもずっと上下運動の少ない4脚歩行ロボットを作ることができました。チェビシェフリンク機構は、木製スティック、画びょう、足の長い画びょう(または竹串)があれば簡単に作れるので、これからもこの機構でいろいろなロボットを作っていきたいと思います。

第12回の研究発表は以上です。次回もお楽しみに!


企画・制作:片山均
取材・文:三浦一紀

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