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H2Lインタビュー

人の手を外部から操作する「PossessedHand」とHack Lifeのススメ

コンピュータから手へ。腕に巻いたベルトから前腕の筋肉に電気刺激を与え、コンピュータからの信号で人の手の動きを制御する装置「PossessedHand」。ロボットアームから着想を得て研究開発を行った二人が抱く未来の研究とものづくりのあり方について話を伺った。(撮影:加藤甫)

コンピュータから人の手を操作する「PossessedHand」

PossessedHandを装着した様子。腕にベルトを巻いてキャリブレーションをすれば、人の手をロボットハンド化できる。 PossessedHandを装着した様子。腕にベルトを巻いてキャリブレーションをすれば、人の手をロボットハンド化できる。

PossessedHandは、電気刺激を前腕の筋肉に与えることでコンピュータの操作で手や指を動かすことができる装置だ。まさに「操られる手」という名前の通りだ。

基板を内蔵した本体と、14個の電極パッドを内蔵した腕に巻く2本のベルトを使い、専用アプリケーションをインストールしたパソコンとUSBで接続するだけ。5分から10分程度、腕のどの筋肉がどの手指を動かすか約160パターンの筋肉の動きを検知してキャリブレーションを行ない、パソコンに学習させる。

あとは、アプリのコントロール画面を通じて動かしたい手の箇所を指定すれば、腕に巻いたベルトから適切な電気刺激が加えられ、指定した手指をその通りに動かすことができるという。 

どんな人の手も、誰でも簡単に動かすことができる

これまで、人間の手や指の曲がり具合から物理データを出力するデータグローブや、ジェスチャーや音声認識で操作できる「Kinect」、3Dモーションセンサーデバイスの「Leap Motion Contoroller」といった、人間の動きを感知してコンピュータへ情報入力を行うセンシング技術は存在していた。

こうしたこれまでの情報の入出力の流れに対して、逆転の発想でコンピュータから人間の手を操作しようと考えたのは、H2L代表取締役の岩崎健一郎氏とチーフリサーチャーの玉城絵美氏だ。 

H2Lの岩崎健一郎氏。研究だけに留まらず、誰もが気軽に利用できるための装置のあり方を追求した、と語る。 H2Lの岩崎健一郎氏。研究だけに留まらず、誰もが気軽に利用できるための装置のあり方を追求した、と語る。

「針などを使って電極を腕に刺し、直接筋肉に電流を流すタイプのものなど、人間の手を外部から動かす試みはいくつかありましたが、医療従事者など一部の人しか利用できませんでした。グローブタイプもありますがそれでは手指が自然な感覚になりません。そこで、人間の腕を操作できる最適なインターフェースとして考えて作ったのがPossessedHandなのです」(岩崎氏)

ベルトを巻いた腕は、低周波治療器で受ける程度の電気刺激を感じるだけだという。キャリブレーションを通じて全パターンを学習させれば、筋肉が曲がるすべての方向に対して動かすことができ、これまでに試した数百人(いずれも手指の動作に支障の無い健常者)すべての人の手指を操作できたという。

「どんな人の手でも自由自在に動かせること、複合的な動作が可能なこと、簡単にキャリブレーションできることという3つの要素がこの装置の新しいところです」(岩崎氏) 

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