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誰でも使えるプロ仕様の3Dプリンターを——Formlabs躍進の原点

2013年に一般ユーザーでも手が届く価格の光造形(SLA)方式3Dプリンター「Form 1」をKickstarterで発表して大人気を博し、約300万ドルの資金を集めたことで知られる米Formlabs。高精度ながら使いやすい3Dプリンターを開発し販売することで、MIT Media Lab発のスタートアップからグローバルに拠点を構える3Dプリンターメーカーへと急成長を遂げ、日本への本格展開を進めている。個人ユーザーから大企業まで幅広い支持を集めるFormlabsの最高製品責任者(CPO)David Lakatos氏と、Formlabs Japan マーケティング部 部長 新井原慶一郎氏にお話を伺った。(インタビュー:越智岳人、佐々木千之 撮影:加藤甫)

Kickstarterでの成功

——はじめに、これまでどのような製品を開発されてきたのかお聞かせください。

Lakatos:Formlabsの製品は、エンジニア、デザイナーなどプロフェッショナル向けの製品が中心です。2012年にKickstarterでForm 1を発表し、その後改良版の「Form 1+」、そして2015年に「Form 2」を発表しました。

Formlabs最高製品責任者 David Lakatos氏 Formlabs最高製品責任者 David Lakatos氏

Lakatos:Formlabsの使命は、プロフェッショナルが使う産業グレードの3Dプリンターを、誰もが使えるものにすることです。安価なDIYタイプの3Dプリンターより100倍性能が高く、それでいて価格は産業グレードの100分の1にする。これを実現したForm 2は、新たな3Dプリンターのスタンダードを作り出したと考えています。

プロ向けの技術をコンシューマー用途にも

Lakatos:Form 2の特徴は、そのStereolithography(SLA:光造形)と呼ばれる造形方法にあります。3Dプリンターはどんな造形物が作れるのかが重要ですが、Form 2は産業用3Dプリンターに匹敵するクオリティを実現します。エンジニアやデザイナーが求めるレベルの表面仕上げや内部構造が出力できるのです。

開発中のセラミック樹脂をForm 2で出力した内部に空隙のある直方体。微細な内部構造を正確に造形できている。 開発中のセラミック樹脂をForm 2で出力した内部に空隙のある直方体。微細な内部構造を正確に造形できている。

Lakatos:Form 2のSLA方式のもう1つの特徴は、多彩な素材で造形できることです。柔らかいフレキシブルレジンや高強度なタフレジン、造形後に窯で焼くことで陶磁器になるセラミックレジンなども造形できるため、いろいろな素材を使って高精細な造形物を制作するのに最適な技術なのです。

ゴムのような柔軟性を備えたフレキシブルレジンを使った造形物 ゴムのような柔軟性を備えたフレキシブルレジンを使った造形物

Lakatos:Form 2は、これまで全世界で2万5000台を販売しました。この台数を達成できたのは、数千万円クラスの3Dプリンターの品質を60万円という価格で実現したことにあります。誰でも使えるような分かりやすいインターフェースを備えているので、特別なトレーニングも不要です。これまで全世界で1000万を超える出力実績があり、中小企業、スタートアップから“Fortune 500”にランクインするような世界的大企業にも数多く納入しています。

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