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数十分で試作プリント基板が完成、電子回路プリンタ「V-One」

カナダのオンタリオ州に拠点を置くVolteraは、基板に電子回路をプリントできる「V-One」のプロジェクトをKickstarterで開始した。プリント基板を試作するために業者に頼んで何日も待たなくても、わずか数十分で作ることができる。2層プリント基板も作成可能だ。

V-Oneは回路図データをもとに、銀ナノ粒子入りの導電性インクを使って回路を基板上にプリントする。専用ソフトウェアは回路が交差するポイントを検出できマスクを設定できるので、そこで絶縁性インクのプリントヘッドに付け替えてマスクをプリントし、もう一度その上から導電性インクで回路をプリントすれば2層構造の回路にも対応できるという。現在は、V-Oneで作成したプリント基板がリフローはんだ付けに対応できるよう開発しているという。

設計した回路を試作するのに外注すると、手元に届くまでに一般的には2週間程度かかる。このV-Oneならば現場で簡単に自作できるため、開発期間を一気に短縮できるという。V-Oneのサイズは390×257×207mm、重さは7kg。プリント可能なサイズは138×102mm、最小回路幅は0.2mm。利用可能なPCBデザインソフトウェアは「EAGLE」、「Altium」、「Upverter」、「KiCad」。 

V-Oneは3月12日までKickstarterでクラウドファンディング中。記事執筆時点で目標額の7万ドル(約832万円)の4倍近い26万ドル(約3100万円)を集めている。1499ドル(約18万円)でV-Oneが1台購入できる(日本への送料は要問い合わせ)。出荷は2016年の1月の予定だ。

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