Dig up the underground「プロダクト一機一会」 by 松崎順一
ノスタルジックモダン、オマージュとしてのテレビTOSHIBA「カラーテレビ18RF1」
4回目となる蒐集日記だけど、何故かこのところ偶然だが東芝の家電の紹介が多い。 そして今回ご紹介するのが先日、お盆休み明けに向かった埼玉某所でのテレビが積まれた山の中から発掘したテレビ、東芝「18RF1」だ。
僕は家電を探す前に遠目から軽く家電の山を俯瞰する。
そしてその時引っかかったのが全体的に丸みを帯びた筐体。
おおっ、かなり古そう!
昭和30年代のテレビだろうか?
そう思いながら近づいて正体を確認する。
それは昭和30年代のデザインを身にまとった80年代のテレビだった。
基本、蒐集場に集められた家電はその日のうちに粉砕されてしまう。だからその場でゲットしないと二度と出会うことが無いのである。
これが記事のメインタイトル「プロダクト一機一会」の所以なのだ。
その場で確保してファクトリーに持ち帰る。
このテレビは東芝が当時「私生活デザイニング」というテーマでブランディングされた「off」シリーズの仲間。
全体感としてはスタイリッシュな家電のラインナップだったが、その中に、ノスタルジックモダンというテレビを加えたのはとてもユニークな発想だ。そしてこのテレビだが、今で言うハイブリッドに近い存在で、中身は当時の最新の技術が盛り込まれている。
特筆すべきは映像をカラーは勿論、白黒、セピアモードで見られる事。
あえてカラー映像をセピアで映すという贅沢感(?)は現在の家電にも取り入れて欲しいコンセプトだ。
余談だけど今回は本体だけでリモコンは無かったが、当時付属していたリモコンはセルロイドケース風で、こちらもハンパなく凝った造りであった。
TOSHIBA 18RF1
発売時期:1988年(昭和63年)
1988年に起きた主な出来事
- 青函トンネル開通
- セガが家庭用ゲーム機「メガドライブ」を発売
- 日本テレビでアニメ「それいけ!アンパンマン」放送開始