Dig up the underground「プロダクト一機一会」 by 松崎順一
バブル時代に誕生したエレクトリック遊具という名の家電製品 「SANYO STEREO CASSETTE PLAYER ROBO-01(おんがくたい)」
以前に一度“ROBOシリーズ”の電話機を紹介したことがあるが、今回そのサンヨーROBOシリーズのステレオカセットプレーヤーを埼玉で発掘した。ROBOシリーズは子ども向けで、ソニーの“My first SONY”と同じコンセプトだがROBOシリーズは家電以外にもさまざまなプロダクトが存在する実にユニークなシリーズだ。
実は数年前に香港の「M+」という現代美術館のパーマネントコレクションの収蔵のお手伝いをしたことがあり、その際六本木のAXISに集められた日本の名作家電の中で、一際光を放っていたのがサンヨーのROBOシリーズだった。
そんなROBOシリーズの中で「ROBO-01」と付いた型番からして分かる1号機がカセットプレーヤーだったのはとても嬉しい。中央に「ROBO for curious KIDS」とある表記もターゲットを明確に表している。
そしてステレオタイプだが、大きさは子ども向けのため比較的コンパクトで操作部も最小限にまとめられている。
さらにカセット操作部も再生を「きく」にしたり巻き戻しが無いなど、子ども向けとして分かりやすさに重点を置いている。
そしてROBOの一番の特徴がデザインでの外観を構成するパーツが、積み木のような感覚で、10円玉一枚で簡単に着脱できることだ。
当時は交換パーツとしての販売はしていなかったが、今見ると大量生産の家電ながら外観をカスタマイズできるコンセプトは大変ユニークで現代の家電にこのコンセプトを生かせないかと思っているところだ。
SANYO STEREO CASSETTE PLAYER ROBO-01(おんがくたい)
発売時期: 1989年
1989年に起きた主な出来事
- 富士通が「FM TOWNS」発表
- 任天堂のゲーム機「ゲームボーイ」発売
- 「ザ・ベストテン」放送終了