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Dig up the underground「プロダクト一機一会」by 松崎順一

まるで電話のような感覚で会話できるキッズ向けトランシーバー「SONY ICB-1500 WALKIE-TALKIE(My first SONY)」

My first SONYシリーズは今まで幾度かこのコーナーで紹介をしてきた。実はこのシリーズはバリエーションが大変多く、全てを入手して紹介するのはかなり難しいが入手ごとに記事にしていきたいと思っている。

My first SONYについてはソニーでもこう言っている「子どもが初めて音響製品に触れ、それが科学への興味を触発できればという願いが込められていた」と。確かに製品群を見るとしっかりしたコンセプトに沿ってデザインされていることがよく分かる。ソニーはこうも言っている。「カラーは人気のおもちゃを参考にし、ファンクション部分はブルー、音の出るスピーカーは楽しさを表現できるイエロー、他のベーシックな部分はレッドと基本的な構成テーマに統一性を持たせ、子どもが覚えやすいよう工夫されています」。このコンセプトを思いながら今回紹介するトランシーバーを見たとき、納得することがあることに気づくはずである。ちなみに今回の製品の収集先は定点観測を行なっている郊外のヤードと呼ばれる廃品が集まる場所である。

そして今回紹介するMy first SONYシリーズのWALKIE-TALKIEは子ども向けながら「ICB」の型番が付くれっきとしたソニーのトランシーバーである。

残念ながら今回は外箱を含む取説等は無く本体のみだが、2台1セットでの発掘となった。

それでは本体を見てみよう。大きさはiPhone 6とほぼ同じくらいだろうか。

そして2台とも全く同じ製品に見えるが実はAタイプとBタイプに分かれる。その違いは送信の周波数だ。ICB-1500は送信に49MHzというバンドが使用されている。AとBは若干だが違う周波数で送信されるため同時通話が可能な設計になっている。

まず電源だがICB-1500に電源スイッチは無い。実はアンテナがスイッチになっており折りたたんだ状態からまっすぐに伸ばすと電源がオンになる仕組みになっている。

電源がオンになるとスピーカーの下にあるPOWERのLEDが赤く光り電源が入っていることを知らせてくれる。

ICB-1500には通常のトランシーバーにつきもののPTT(Push To Talk)スイッチは無く、電源を入れるだけで送信状態になる。あとは下に付いているマイクに向かってしゃべるだけでもう1台のスピーカーから声が出、お互いに相手の声を聞きながら話すことができるのである。

ただ、子ども向けの超小出力トランシーバーのため通話が出来る距離は数メートルから見通し距離で10メートル弱とお遊び程度の範囲になる。

また、音量ボリウムはHIGHとLOWの切り替えのみだがこれで十分だ。

背面にはアンテナと電池ボックスが配置されている。電圧は3Vで単三形乾電池が2本必要だ。電池は2本とも同じ向きに入れるよう設計されている。電池ぶたも開けると一部が引っ掛かるようになっていて無くさないように考えられている。

ICB-1500はシンプルながら子ども向けによく考えられた設計で実にソニーらしい製品だ。発売されてから30年以上経過した現在、子どもの頃My first SONYで遊び、科学への興味を触発されエンジニアに憧れた人も多いのではないだろうか。

「SONY ICB-1500 WALKIE-TALKIE(My first SONY)」

発売時期: 1988年

1988年に起きた主な出来事

  • 映画「ぼくらの七日間戦争」公開
  • ソニーがVHS方式のビデオテープレコーダーに参入
  • 村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』出版

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