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Dig up the underground「プロダクト一機一会」by 松崎順一

いつでもどこでも対局できるマイコン黎明期の携帯ゲーム機「NATIONAL 携帯用電子碁盤 JH-500 名局ジュニア」

いつも春になったと感じるのは確定申告に行く時によく吹いている春一番なのだが、今年は新型コロナウイルスの影響で申告が4月になってしまい、春一番ではなく桜吹雪の季節になってしまった。そんな中でも蒐集活動は続いている。蒐集はどちらかというと人のいない場所が多く、あまり人と接触する機会は少ないが、注意はしている。今回ゲットしたのは家電の中でも異色の製品、ナショナルブランド(メーカーは松下通信工業)で発売された携帯用の電子囲碁盤だ。昔から携帯用の将棋盤はあったが、碁盤は携帯には不向きで、1980年代、マイコンゲームが台頭してきたあたりから電子碁盤が登場したようだ。残念ながら筆者は碁は全く分からないため、碁に関しての解説はできないが、デザインや機能面から製品を紹介していきたい。

まず本体の仕様だが、携帯用にビニール製のケースが付属している。

ボタンを外し、中を開けるとケースにホールドされた本体が現れる。本体は下部をベルトで押さえられている。また、ケースには一部開口部があり、入れたままでも必要な端子類は利用できる。

本体にはメインの液晶碁盤の画面を中心に、画面の下に並んだ四角いボタンで設定をする。

また、電源を入れると液晶画面上部の表示が点灯する。今回入手した実機は液晶表示にエラーがある。液晶画面は経年劣化しているようだ。

本体上部には音量調整用のボリュームと、対局データーをカセットテープに保存したり読み込んだりするための端子がある。当時のマイコンの記憶メディアにはカセットテープが多く使用されていた。

また、本体には定石、手筋、詰碁等のモードがプリセットされているので、1人でも練習や対局を楽しむことができる。

石を打つには、液晶画面の右横と下に並んでいる丸いボタンで座標を指定して行う。座標指定は慣れれば早いと思うが、面倒くささは否めない。

ちなみに本体のサイズは横が約13cm、高さは18cm、厚みは2.5cmと筆者の大きな手も隠れる大きさだ。

電源はACアタプターか単三乾電池4本の6Vで駆動する。

JH-500は小型電子機器の黎明期の製品で、実際どれだけ販売されたかは定かではないが、背面のロット番号が3桁しかないところを見るとそれほど多く販売されていないと推測する。ある意味80年代前半を象徴する製品とは言えると思う。

「National 携帯用電子碁盤 JH-500 名局ジュニア」

販売時期:1984年

1984年に起きた主な出来事

  • 米アップルコンピュータがMacintoshを発表
  • 映画『グレムリン』公開
  • コアラが日本へ初上陸

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