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イベントレポート

衛星測位で自律走行する自作ロボットカーが勢揃い! 「GPS・QZSSロボットカーコンテスト2015」

GPSなどの衛星で測位しながら自律走行する、自作ロボットカーの性能を競うコンテスト「GPS・QZSSロボットカーコンテスト2015」が10月24日の13時~16時、東京海洋大学の越中島キャンパスで開催された。遠隔操作を行うことなく、衛星測位による位置情報だけで自動走行するロボットカーは、ラジコンカーを改造したものから自作の2輪車、ドローンなど、バラエティに富んだ車体が集結し、パイロンを周回するレースや、衛星から受信したメッセージをもとに指定ポイントを巡るレースを繰り広げた。大学生や高専生、企業などさまざまな参加者が集まったこのイベントの模様をお伝えする。

コンテスト参加者一同。 コンテスト参加者一同。
さまざまなロボットカーが参加。 さまざまなロボットカーが参加。

このイベントは2006年に「GPSロボットカーコンテスト」としてスタートし、今回で9回目の開催となる。前回からGPS(全地球測位システム)に加えて“QZSS(準天頂衛星システム)”という名称が付け加えられ、これに伴い競技種目が従来の1種目から2種目に増えた。

コンテストの会場となった東京海洋大学のグラウンド。 コンテストの会場となった東京海洋大学のグラウンド。

QZSSとは、日本が独自に整備している測位衛星システムのことで、既存のGPSの精度を補完するだけでなく、専用受信機を使うことによって高精度を実現する「補強機能」や、災害時に衛星からメッセージを送信して地上で情報を受け取る「災危通報機能」なども備えている。コンテストでは、このようなQZSSならではの機能を利用した競技が実施された。

QZSSの受信機を上部に搭載したロボットカー。 QZSSの受信機を上部に搭載したロボットカー。

競技の種類は、2つのパイロンを正確に周回できるかを競う「ダブルパイロンレース」と、災危通報のメッセージに従って決められたルートを正確に走行できるかを競う「QZSSスクランブル」の2種目。

ロボットカーのサイズは高さが400mm以下、幅が500mm以下、奥行きが500mm以下、重量は9kg以下と決められている。車体にはタミヤなどのホビーラジコンカーのシャーシを流用するチームが多いが、中には、木製の本体に大型ホイールを取り付けたものなど、完全にオリジナルのユニークな形をしたものもある。また、ロボット“カー”と言いつつも、今回はドローンも1台だけ参加していた。 

ラジコンカーのシャーシを流用した車体が多い。 ラジコンカーのシャーシを流用した車体が多い。
木製ボディを使用した車体。 木製ボディを使用した車体。

ロボットカーの航法センサには主にGPS受信機を使用し、“制御プログラムに従って自律的に走行するもの”と決められている。GPS受信機以外に使用が認められているセンサは、ジャイロセンサと地磁気センサのみ。この他、事務局から貸与されたQZSSの専用受信機も使用できる。

これらのセンサからの情報を処理してモータードライバーに命令を出すマイコンとしては、Arduinoやmbedなどのマイコンボードを使用する。 

モータードライバーに命令を出すマイコンボードを搭載。 モータードライバーに命令を出すマイコンボードを搭載。
ノイズを防ぐためGPSアンテナを高い位置に設置。 ノイズを防ぐためGPSアンテナを高い位置に設置。
さまざまな部品を搭載した車体。 さまざまな部品を搭載した車体。
ドローンも1台だけ参戦。 ドローンも1台だけ参戦。

コンテストの一番のポイントは、競技中は遠隔操作を行えない点だ。つまり、ラジコンのように人間の手で操縦することはできない。すべての自律制御部はハード、ソフトともにロボットカーに搭載されている必要があるが、車体の状態をモニタリングするために外部への通信を行うことは可能で、ノートPCなどで確認することができる。

ノートPCでロボットカーの状態をモニタリング。 ノートPCでロボットカーの状態をモニタリング。

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