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人間の無意識をデザインする——AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展(汐留)

無印良品やauのケータイなどの製品をデザインし、世界で活躍するプロダクトデザイナーの深澤直人氏がこれまで手がけたプロダクトを通し、それらが生み出す生活の空気を体感できる「AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展」が、2017年10月1日までパナソニック汐留ミュージアムで開催されている。

物が空間を作る

ALESSI、ARTEMIDE、B&B ITALIAなど世界を代表するブランドや、国内ではパナソニックや無印良品、au(KDDI)、マルニ木工などで多くのプロジェクトを手がけてきた深澤直人氏。本展覧はタイトルである「Ambient」を「周囲」や「雰囲気」と捉え(直訳すると「環境」)「もの」が生活の中で使用されることにより、その周囲の空気をもデザインするという深澤氏の考えを体感できる展示になっている。

壁掛け式CDプレーヤー(無印良品):ひもを引けば音楽が流れる。行動が空間に溶けていく感覚をデザインに取り入れた。 壁掛け式CDプレーヤー(無印良品):ひもを引けば音楽が流れる。行動が空間に溶けていく感覚をデザインに取り入れた。
MODIFY SPHERE(パナソニック):きれいな球体がつるされるようにデザインしたペンダントライト。 MODIFY SPHERE(パナソニック):きれいな球体がつるされるようにデザインしたペンダントライト。
空気清浄機(プラスマイナスゼロ):空気をキレイにするものだから、形もキレイでなければいけないと考えてデザインしたもの。 空気清浄機(プラスマイナスゼロ):空気をキレイにするものだから、形もキレイでなければいけないと考えてデザインしたもの。
リビングステーション(パナソニック):料理を作っている周りに人が集まってくるような、台所ではなく“キッチンテーブル”をイメージした。 リビングステーション(パナソニック):料理を作っている周りに人が集まってくるような、台所ではなく“キッチンテーブル”をイメージした。
加湿器(プラスマイナスゼロ):2000年初めころ、加湿器は機械的な見た目のものばかりで加湿器をデザインするという概念が世の中になかった。 加湿器(プラスマイナスゼロ):2000年初めころ、加湿器は機械的な見た目のものばかりで加湿器をデザインするという概念が世の中になかった。
豆から挽けるコーヒーメーカー(無印良品):プロ用のキッチンツールをイメージしステンレスを使用した。 豆から挽けるコーヒーメーカー(無印良品):プロ用のキッチンツールをイメージしステンレスを使用した。

無意識をデザインする

深澤直人氏がデザインする際に大事にしている「無意識をデザインする」という考え方。無意識に行っている動作にこそ、人と物の間に心地良さが生まれているといい、それを見出しデザインする。今回の展示作品の中にもその考えを感じることができる作品が多く展示されている。

デジャヴ スツール(マジス):深澤氏がミラノサローネで初めて発表したデザイン。会場でスポットライトを浴びていると思ったら、観客の休憩所となっていたそうだ。無意識に座りたくなる椅子として観客に受け入れられていた。 デジャヴ スツール(マジス):深澤氏がミラノサローネで初めて発表したデザイン。会場でスポットライトを浴びていると思ったら、観客の休憩所となっていたそうだ。無意識に座りたくなる椅子として観客に受け入れられていた。
infobar2(au):口の中で飴玉を転がすような、四角い石鹸の角がだんだん取れていくような、人間の形の近づいていく感じをデザインした。ずっと手の中で転がしたくなる形状だ。 infobar2(au):口の中で飴玉を転がすような、四角い石鹸の角がだんだん取れていくような、人間の形の近づいていく感じをデザインした。ずっと手の中で転がしたくなる形状だ。
TWELVE(イッセイミヤケ):時計のフレームを12角形にし、時間を読む機能は保持しているが、文字盤のないシンプルなデザイン。 TWELVE(イッセイミヤケ):時計のフレームを12角形にし、時間を読む機能は保持しているが、文字盤のないシンプルなデザイン。

現在ハードウェアでは外装より中身のアプリやセンサーの機能が重視されていたりする時代だ。だがどんなに高機能でも人と同じ空間に共存するものとして気持ちが悪ければいずれ使われなくなるだろう。読者の中にはハードウェアに関わる人も多いと思うが、意識せずに使える物とはなにか? 空間に溶け込む物は何か? この展示を通して考えてみるのはどうだろうか。

AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展
会期:2017年7月8日(土)~10月1日(日)10:00~18:00(最終入場は閉館30分前)
休館日:水曜日
会場:パナソニック 東京汐留ビル4階(東京都港区東新橋1-5-1)
入場料:大人1000円、65歳以上900円、大学生700円、中・高校生500円、小学生以下無料
オフィシャルサイト:https://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/17/170708/index.html
主催:パナソニック 汐留ミュージアム、毎日新聞社

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