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イベントレポート

やっぱりラジカセってかっこいい——大ラジカセ展 SHIBUYA EXTRA since1968(渋谷)

fabcrossでもおなじみ、家電蒐集家の松崎順一さんが監修した「大ラジカセ展 SHIBUYA EXTRA since1968」が2017年8月14日まで西武渋谷店で開催された。松崎氏が所有する5000台のラジカセコレクションの中から100台超のヴィンテージラジカセはもちろん、カセットテープや当時のパンフレットなど貴重な資料も展示された。

1968年

世界初のラジカセ「AIWA TPR-101」 世界初のラジカセ「AIWA TPR-101」
西武渋谷店オープン当時の広告 西武渋谷店オープン当時の広告

大阪万博と東京オリンピックの狭間にあたる刺激的な年だった1968年、日本発の家電「ラジカセ」が誕生し、会場となっている西武渋谷店も同年にオープンした。本展では、2016年にPARCO池袋店で開かれた「大ラジカセ展」の“SHIBUYA EXTRA”バージョンとして、新たに「かわいいラジカセ」、「ラジカセのある男子の部屋」、「ラジカセのある女子の部屋」という展示が加わっている。

「かわいいラジカセ」SONY TCM-4000(左)、SANYO ROBO-K18 「かわいいラジカセ」SONY TCM-4000(左)、SANYO ROBO-K18
CREATIVE:色はシンプルだがチューニングとボリューム調整がダイヤル式で可愛らしい。 CREATIVE:色はシンプルだがチューニングとボリューム調整がダイヤル式で可愛らしい。
「ラジカセのある男子の部屋」当時の男の子の部屋を再現、実際にラジカセを使える展示になっていた。小物も泣かせる。 「ラジカセのある男子の部屋」当時の男の子の部屋を再現、実際にラジカセを使える展示になっていた。小物も泣かせる。
「ラジカセのある女子の部屋」1980年頃の女の子の部屋をイメージした展示。ラジカセ以外の道具たちにも注目。 「ラジカセのある女子の部屋」1980年頃の女の子の部屋をイメージした展示。ラジカセ以外の道具たちにも注目。

個性が光る多機能ラジカセ達

「多機能ラジカセ」たち 「多機能ラジカセ」たち

ラジカセの多機能性は、オーディオ性能の進化付加から外部装置の付加まで、当時の各メーカーが持っていた技術を余すことなく投入したことによる産物だ。ポイントはあくまで高性能化ではなく多機能化なので名機というより、迷機なラジカセたちだ。

MARANTZ CRS-6000 レコードプレーヤー付き MARANTZ CRS-6000 レコードプレーヤー付き
SHARP MR-990 キーボードで演奏もできるラジカセ。機能もさることながらラジカセに印刷された文字情報などのビジュアルデザインを作り上げるのも大変だったはず。 SHARP MR-990 キーボードで演奏もできるラジカセ。機能もさることながらラジカセに印刷された文字情報などのビジュアルデザインを作り上げるのも大変だったはず。

本展示はラジカセ本体を観るだけでも面白い展示だが、ラジカセは各年代の文化を吸収することでいろいろな形が生まれ、そのラジカセ自体が文化を作っていったことがわかる展示になっていた。ものづくりに携わる人には今回の展示を観ながら、今何を生み出すべきか? 将来自分が生み出す物が世の中にどう残っていってほしいか? など考えながら観ることができただろう。次回の展示があったらぜひ足を運んでみてほしい。

大ラジカセ展 SHIBUYA EXTRA since1968
会期:2017年8月2日(水)~8月14日(月)月~土10:00~21:00、日・祝10:00~20:00(最終日は17:00閉場)
会場:西武渋谷店A館7階=特設会場(東京都渋谷区宇田川町21-1)
入場料:一般・大学生500円、高校生以下無料
オフィシャルサイト:http://dairadicasseten.haction.co.jp
主催:西武渋谷店

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