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万能の天才がみた未来の夢——レオナルド・ダ・ヴィンチ展(横浜)

「モナリザの微笑」で有名なレオナルド・ダ・ヴィンチ。芸術家であり、科学者でもあった彼の科学者の側面にスポットを当て、彼の残した手稿から復元制作した模型のなかから60点を展示する「レオナルド・ダ・ヴィンチ」展が、2017年10月15日まで横浜のそごう美術館で開催されている。

発明家? 技術者? 芸術家? 多方面から事物を捉える力

レオナルド・ダ・ヴィンチは生涯を通じて、解剖学、生物学、数学、物理学などの科学研究にのめり込んだ。彼が残した手稿にはいずれも科学的考察で、同時代の実際的問題の独創的な解決や、飛行機や自動機械など未来の夢が記されていた。本展示では今でいう水力、航空力学、ロボット学などの視点から考え出されたアイデアスケッチを再現した作品が並ぶ。

アルキメデスのスクリュー:下にある水を上にくみ上げるための機械。らせん状のパイプを伝いながら水が上へ上がっていく。 アルキメデスのスクリュー:下にある水を上にくみ上げるための機械。らせん状のパイプを伝いながら水が上へ上がっていく。
可動橋:とても軽く、頑丈で、持ち運びができ、すぐ組み立てられる橋の案。軍事利用などを想定したようだ。 可動橋:とても軽く、頑丈で、持ち運びができ、すぐ組み立てられる橋の案。軍事利用などを想定したようだ。
外輪船:船の規則的な航行とスピードを高めるために考えた船。流線型のボディーは魚の形をモデルにしていた。 外輪船:船の規則的な航行とスピードを高めるために考えた船。流線型のボディーは魚の形をモデルにしていた。
羽ばたき実験:人工の翼で人間を空中に浮かせることができるか実験で確かめようとしていた。彼は鳥の解剖観察を基に人間を持ち上げる翼の大きさを計算していた。 羽ばたき実験:人工の翼で人間を空中に浮かせることができるか実験で確かめようとしていた。彼は鳥の解剖観察を基に人間を持ち上げる翼の大きさを計算していた。
グライダー:羽ばたいて空を飛行するプランを中止し、一部分を固定翼にした飛行機の構想に移った。 グライダー:羽ばたいて空を飛行するプランを中止し、一部分を固定翼にした飛行機の構想に移った。

レオナルド・ダ・ヴィンチは今で言うところのアニマトロニクス的な手法を使っていろいろな実験を行った。自ら動物を解剖観察し、応用する手法は科学やものづくりと自然は密接につながっていることを改めて気付かされる。空を飛ぶ手法を考える上でまず鳥の観察から始まり、羽ばたき手法を中止してからはコウモリの研究に移りグライダー方式に行き着いた。

大人が楽しめる展示構成に

このダ・ヴィンチ展示は前期と後期に分かれており、現在は後期の展示期間となっている。前期は夏休み期間中だったこともあり触れる体験展示が多かったが、後期は大人が楽しめるレオナルド・ダ・ヴィンチをテーマに、手稿のファクシミリ版(複製)を約50点展示している。

水車の手稿 水車の手稿

fabcross読者にぜひ見てもらいたいのは、ボールベアリングの手稿だ。1495年頃にこんなことを考えていたとは……レオナルド・ダ・ヴィンチは実は未来人で、タイムスリップし1400年代を生きたのではないかと真剣に考えてしまう。

ボールベアリングの手稿 ボールベアリングの手稿

その他に後期の見どころとして、ルネサンス時代の楽器の展示と演奏や、佐々木遊太氏によるメディアインスタレーションが展示されている。

クラヴィツィテリウム:ルネサンス時代の楽器 クラヴィツィテリウム:ルネサンス時代の楽器

まだまだたくさん紹介したい作品があるが、あとはぜひ会場で見てほしい。

戦車:後期でしか見られない模型の一つ 戦車:後期でしか見られない模型の一つ

「レオナルド・ダ・ヴィンチ」展
会期:2017年9月12日(土)~10月15日(日)10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)
会場:そごう美術館(神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6F)
入場料:一般1500円、高校生・大学生800円、中学生以下無料
オフィシャルサイト:https://www.sogo-seibu.jp/yokohama/kakutensublist/?article_seq=245029
主催:そごう美術館、レオナルド・ダ・ヴィンチ展実行委員会

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