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柳宗理が生み出したバタフライスツール誕生から60年を経ても愛されるデザイン——「BUTTERFLY STOOL 60th カタチの原点」(銀座)

柳宗理がバタフライスツールを世に送り出して60年がたつ。今も変わらず世界中で愛されているスツールの原点やデザインの秘密、60年間の歩みを紹介する「BUTTERFLY STOOL 60th カタチの原点」が2018年2月18日まで銀座のデザインギャラリー1953で開催されている。

柳宗理の遊び心から生まれたバタフライスツール

バタフライスツールは「こんな椅子を作ろう」ということでデザインされたものではなく、柳宗理の手遊びから生まれたものだった。紙を切ったり、折ったり、曲げたりしているうちにたどり着いたある形を見て、椅子になるのではないかと思ったことがバタフライスツールの始まりだった。

さまざまな椅子のスタディー模型、中央にバタフライスツールの模型がある。 さまざまな椅子のスタディー模型、中央にバタフライスツールの模型がある。
ファーストモデル、4点支持タイプ 1956年 ファーストモデル、4点支持タイプ 1956年
現行のオリジナルモデル 1958年 現行のオリジナルモデル 1958年

発表当初は畳摺タイプと4点支持タンプの2種類が存在したが、1958年には4点支持タイプのみに絞られた。残った4軸タイプはデザインが改良されより曲線が美しいデザインとなった。

技術者と共に作るものづくり、世界に広がるバタフライスツール

柳宗理は、デザインはデザイナー1人で行うものではなく、メーカーや技術者などの協力なしに良いものは生まれないという考え方だった。読者の中にも量産や試作の製作で思い通りにいかないこともあると思うが今も昔も良きパートナーがいてこそ良いものが生まれるのは変わっていない。バタフライスツールは仙台の産業工芸試験所、天童木工の技術者や職人の協力があって開発が始まり、3年後ようやく形が現実のものとなった。

本展示で貴重な現行のバタフライスツールの構成物の展示や制作プロセスを映像で見られるので、実現するための工夫や工程を知ることができるもの見どころだ。

バタフライスツールの構成物 バタフライスツールの構成物
天童木工(右)とスイスのVitra(左)のバタフライスツール 天童木工(右)とスイスのVitra(左)のバタフライスツール

現在バタフライスツールは、天童木工とスイスのVitraが製造・販売を行っている。Vitra製は天童木工製のオリジナルモデルを元に作られているが、比較してみると形に微妙な差がある。2社のバタフライスツールを並べて比較できるものなかなか貴重な展示だ。どんなところが違うか探してみてはいかがだろう。

上が天童木工製、下がVitra製。 上が天童木工製、下がVitra製。
細かい部分だが金具の形状も微妙に違っている。上が天童木工製、下がVitra製。 細かい部分だが金具の形状も微妙に違っている。上が天童木工製、下がVitra製。

毎年本当に数多くの製品が生み出され消えていく中、半世紀以上愛され続ける製品はこの世にいくつあるだろう。そして何が世代を超えて好まれるのか、もしかするとヒントが本展にあるのかもしれない。ぜひ足を運んでみてほしい。

BUTTERFLY STOOL 60th カタチの原点
会期:2018年1月24日(水)~2月18日(日)
開館時間:10:00 ~20:00(最終日は17:00まで)
休館日:なし
会場:デザインギャラリー1953(東京都中央区銀座3丁目6-1 松屋銀座7階)
入場料:無料
オフィシャルサイト:
http://designcommittee.jp/2018/01/20180124.html
主催:日本デザインコミッティー

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