今週行ってみたいイベント
素材の可能性を発見——「MOLpCafé(モルカフェ)」(青山)
「感性からカガクを考える ~Fusion of Intuition and Science~」をテーマに、社会/ヒトと素材の新しい関係性について模索してきたそざいの魅力ラボ(MOLp)が、素材の魅力を体験できる「MOLpCafé(モルカフェ)」を3月11日まで青山のライトボックススタジオ青山で開催している。
三井化学グループのオープンラボラトリー活動「MOLp」
「そざいの魅力ラボ(Mitsui Chemicals Material Oriented Laboratory: “MOLp” )」は三井化学グループが100年以上にわたり、継承し、培ってきた素材や技術の「機能的な価値」や「感性的な魅力」を、あらゆる感覚を駆使して再発見し、そのアイデアやヒントをこれからの社会のためにシェアしていく三井化学グループのオープンラボラトリー活動だ。
MOLpの活動は2015年に始まり、MTDO(エムテド)の田子學氏をクリエイティブパートナーに迎え、設立のコンセプトである「感性からカガクを考える ~Fusion of Intuition and Science~」をテーマに、社会/ヒトと素材の新しい関係性について模索してきた。
MOLpのあらたな取り組み「MOKpCafé」
MOLpCaféでは、素材の新しい魅力を体感できるアイデアやヒントを身近なプロダクトへと昇華させ、展示/発表するとともに、実際に手にとって体感できるよう一部商品の販売も行っている。展示スペースには三井化学で素材開発を行っている科学者の皆さんが在席しており、展示物の説明をしてくれる。スタッフは接客業が専門ではないため、お客さんに話しかけるタイミングをずっと探ってなかなか話しかけることのできない科学者の方もいるので、展示を訪れた際にはぜひ皆さんから展示の説明をお願いしてみてほしい。
本展示では、製品まで落とし込んだプロダクト、プロトタイププロダクト、素材の特徴を体験できる素材そのものを展示しているスペースがあり、いろんな視点で素材と向き合うことができる。
三井化学が世界で初めて開発した、光学プラスチックレンズ原料を応用した「SHIRANUI」。色素材技術と組み合わせ、ブルーライトカットレンズやフォトクロミック(調光)レンズなどに使われていたものを、紫外線を受けると色が変わるバングルに仕立てた。
2016年に制作された「NAGORI」の改良版となった本プロダクトは、海水から抽出したミネラル成分を、プラスチック樹脂と混合させて完成した素材だ。高い熱伝導性が陶器のようなひんやりした質感を再現しており、これを使えば陶磁器では難しいエッジのあるフォルムも再現できる。
プロトタイピングを繰り返し、素材の掛け合わせによる新たな表現の可能性追求して完成したトーチ。トーチを握ると、本体に封じ込めた圧電ラインに圧力が伝わりライトが点灯するようウレタンの柔らかさを調整するなどして完成に至った。
本展では素材活用の可能性を分かりやすく提示し、自分にも何か生み出せるのではないかと感じさせてくれる展示となっている。実際に展示物を触って、科学者とコミュニケーションをとり、ものづくりへの刺激を受けてほしい。
MOLpCafé
会期:2018年3月7日(水)~3月11日(日)
開館時間:10:00~17:00
休館日:なし
会場:ライトボックススタジオ青山(東京都港区南青山5丁目16-7)
入場料:無料
オフィシャルサイト:
https://www.mitsuichem.com/jp/molp/news/180215.htm
主催:三井化学