新しいものづくりがわかるメディア

RSS


今週行ってみたいイベント

海や海氷、地球深部まで! 大人も子どもも興味津々! 現代の探検家たちの活動とは——「『海洋探査中!』~立ち入り困難!?JAMSTECの現場~」(お台場)

海洋研究で世界をリードする海洋研究開発機構(JAMSTEC)の海洋探査の最前線を伝える、特別展示「『海洋探査中!』~立ち入り困難!?JAMSTECの現場~」が2019年5月27日まで日本科学未来館で開催されている。本展示は、以前fabcrossで紹介した企画展「『工事中!』~立ち入り禁止!?重機の現場~」の関連展示となっている。(「工事中!」は5月19日まで開催)

海洋探査って何を探査しているの!?

普通に生活していると海洋探査についてはなかなか情報が入ってこないのではないだろうか。本展では海洋探査の今を「深海、北極域、地球深部」の3つのテーマに分け、調査に用いられる最新技術や調査の結果明らかになってきた研究成果を実際に使われている探査機や探査船の模型、説明パネルなどで分かりやすく解説してくれている。

海中を自律的に浮遊して温暖化の観測を行うロボット「アルゴフロート」:このロボットが地球の海中で3909台稼働していて、国際的な連携のもと地球規模で観測を行っている。(深海エリア) 海中を自律的に浮遊して温暖化の観測を行うロボット「アルゴフロート」:このロボットが地球の海中で3909台稼働していて、国際的な連携のもと地球規模で観測を行っている。(深海エリア)
海底探査を行う国際コンペティションに挑んだ「AUV-NEXT」:全長5.6mの自律型海中ロボット。2018年12月にギリシャのカラマタ沖で海底地形などを探査するコンペが行われた。2019年6月ごろ結果が発表される予定で、優勝賞金もかなり大きな額となっている。(深海エリア) 海底探査を行う国際コンペティションに挑んだ「AUV-NEXT」:全長5.6mの自律型海中ロボット。2018年12月にギリシャのカラマタ沖で海底地形などを探査するコンペが行われた。2019年6月ごろ結果が発表される予定で、優勝賞金もかなり大きな額となっている。(深海エリア)
「RAIV(ライブ)」:海氷の下を自律航走するロボット。海氷の下に潜りセンサーを使って海氷の厚みなどを測る。これにより海中に隠れている海氷の厚みなどを観測することができる。(北極域エリア) 「RAIV(ライブ)」:海氷の下を自律航走するロボット。海氷の下に潜りセンサーを使って海氷の厚みなどを測る。これにより海中に隠れている海氷の厚みなどを観測することができる。(北極域エリア)
スクリューの周りのパーツは3Dプリンターで作られている。ここはfabcross読者にはぜひ見てほしいポイントだ。まさか北極域のような厳しい環境で使われているとは感動だ。(北極域エリア) スクリューの周りのパーツは3Dプリンターで作られている。ここはfabcross読者にはぜひ見てほしいポイントだ。まさか北極域のような厳しい環境で使われているとは感動だ。(北極域エリア)

なかなか見られない探査船の模型に萌える

本展では、上記の実機と共に探査船の模型も展示されている。探査船は普通の船と違い、クレーンやレーダーなどいろいろな機器が積まれており、模型とはいえ見るだけでとてもワクワクしてくる。また構造に関してはパネルで詳しく分かりやすく解説しているので探査船の機能もしっかり理解でき、より模型を見るのが楽しくなるはずだ。時間をとってぜひ解説にじっくり目を通してほしい。

北極海を航行する海洋地球研究船「みらい」:北極域の環境変動を理解するために調査を行う。なんとこの探査船は1966年に進水した日本唯一の原子力船「むつ」(原子炉は撤去)を再利用して作られた。どう再利用されているか? なかなか面白いので会場で確認してほしい。(北極域エリア) 北極海を航行する海洋地球研究船「みらい」:北極域の環境変動を理解するために調査を行う。なんとこの探査船は1966年に進水した日本唯一の原子力船「むつ」(原子炉は撤去)を再利用して作られた。どう再利用されているか? なかなか面白いので会場で確認してほしい。(北極域エリア)
地球深部探査船「ちきゅう」:海底下大深度の掘削を行い、地質の調査を行うことで、地球の歴史や巨大地震の謎、生命誕生の謎などに迫ろうとしている。(地球深部エリア) 地球深部探査船「ちきゅう」:海底下大深度の掘削を行い、地質の調査を行うことで、地球の歴史や巨大地震の謎、生命誕生の謎などに迫ろうとしている。(地球深部エリア)

個人差はあるだろうが、展示を見ると初めて知る活動が多く、海洋探査は宇宙探査に比べ情報がまだまだ一般には届いてないのだなと感じるはずだ。だがそれと同時に海洋探査も宇宙に負けず劣らず技術革新が進み、面白い探査が行われていて興味がすごく湧いてくるはずだ、地球はまだまだ未知な事物であふれているのだから。大好評の企画展「工事中!」と共にぜひ会場に足を運んでみてほしい。

会場にはいくつかフォトスポットが用意されており、探査船に乗っているような写真などが撮影できる。 会場にはいくつかフォトスポットが用意されており、探査船に乗っているような写真などが撮影できる。
会場の大型スクリーンには各探査の様子が映像として流れている。すごくかっこいいワクワクする映像になっているのでここにも注目してもらいたい。 会場の大型スクリーンには各探査の様子が映像として流れている。すごくかっこいいワクワクする映像になっているのでここにも注目してもらいたい。

特別展示「海洋探査中!」~立ち入り困難!?JAMSTECの現場~
会期:2019年4月17日(水)~5月27日(月)10:00~17:00
会場:日本科学未来館 1F コミュニケーションロビー
入場料:無料
休館日:火曜日
オフィシャルサイト:
https://www.miraikan.jst.go.jp/event/1904091624126.html
主催:日本科学未来館、海洋研究開発機構

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る