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イベントレポート

“ものづくり”のお祭り「Maker Faire Tokyo 2014」fabcross的まとめ

東京工業大学付属科学技術高等学校 門田ロボテク

ファブラボ関内を主催する門田和雄氏が先生を務める、東京工業大学付属科学技術高校も出展。今回は3Dフードプリンタを展示し実演をしていた。

この3Dプリンタは、和菓子(煉切)を出力できる。開発ベースにRepRapを使用し、ノズル部分を改良。煉切の材料となる白あんは樹脂よりも粘度が高いため、エクストルーダー部分にはステッピングモーターを流用している。

ソフト上で煉切のデザインを入力。

3Dプリンタでその通りに煉切が作られていく。日本の伝統的な和菓子である煉切は職人に熟練した技術が必要だが、この3Dプリンタがあれば簡単に出来上がる。

煉切を横から見ると、積層になっている様子がわかるため、3Dプリンタ初心者に構造を説明するのにも役立つ。形状は伝統的な煉切以外ももちろん可能。和菓子と3Dプリンタのデュエットで、新しい和菓子文化が生まれるかも?

東京大学3Dプリンタ倶楽部

氷積層3Dプリンタを展示。実際にはまだ動作していなかったが、最終的には氷での立体造形作成を目指しているとのこと。

冷却ベースにはベルチェ素子を採用。技術的に難しそうだが2015年ごろの完成を目指している。

氷の造形物は氷の塊を削り出していく方法が一般的だが、これが実現化されると、3D CADソフトで作成したデータを元に、より複雑な氷の立体造形物が作成可能になる。また、冷却ベースに使用するベルチェ素子への熱伝導をスムーズに行うために、人体に無害なシリコンオイルの中で造形。氷を使ったお菓子などの出力も可能だということだ。

R2 ビルダーズ・クラブ・ジャパン

R2-D2を自作するサークルも出展。それぞれが自分だけのR2-D2を制作。その一部と参考資料などが展示されていた。

キットや部品は通信販売で買えるそうだが、個人個人がそれぞれ独自にカスタマイズしているため、同じR2-D2は存在しないとのこと。

日本だけでなく世界中にメンバーがいて、情報交換をしながら作り上げているそうだ。

スケルトニクス

機械式の動作拡大型スーツ「スケルトニクス」。腕や足の動きに追従して動くリンク構造により、通常の人体では表現できないダイナミックな動きを実現できる。1回300円で体験可能ということもあり、人気だった。

スケルトニクスを装着することで、自分が巨大ロボットになったかのような現実拡張の感覚が味わえる。アミューズメント施設などでスケルトニクスを使ったイベントも行われている。モーションキャプチャーと組み合わせることで、巨大ロボットのリアルな動きを再現するといったことも可能。

モーター類を使わずに、自由度の高い身体動作を可能にしているという点で、今後新しいムーブメントが起きそうな技術だ。

exiii

筋電義手「handiii」の最新バージョンを公開。3Dプリンタとスマホを活用して安価でスタイリッシュな義手を実現している。

実際に使用している方もいた。腕の付け根の筋肉の動きを感知して指先が動く。

手首のあたりに乾電池収納スペースがある。実際に見ると、人間の手のように開いたり閉じたり、特定の指だけを伸ばすといった動きはかなりスムーズ。現在は消費電力の削減に取り組んでいるとのこと。

精度の追求はもちろんのこと、コストを抑え低価格にすることで、複数の義手をファッションに合わせて付け替えるということも可能になる。用途に合わせて使い分けることができれば、自分の体が拡張した気分が味わえるかもしれない。

機楽

12個のサーボモーターを登載するロボットキット「RAPIRO」。とArduino互換の制御基板が付属する。Raspberry Piも搭載可能。

かわいらしいデザインながらも、さまざまな動きがさせられる。価格は4万5360円。ロボット入門者に最適。

ユカイ工学

コミュニケーションロボット「BOCCO」を展示。インターネット経由でスマートフォンと音声メッセージの送受信ができるほか、センサの情報をスマートフォンに通知することができる。

外出先から家族の様子を知ることができたり、メッセージのやりとりが行える。発売は2105年3月ごろの予定。価格は2万円前後となる見込み。

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